日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

女であること  1958年 東宝

監督 川島雄三 脚本 田中澄江 井出俊郎 川島雄三 原作 川端康成

出演 原節子 森雅之 久我美子 香川京子 三橋達也 石浜朗 太刀川洋一

   中北千枝子 芦田伸介 菅井きん 山本学 音羽久米子 丹阿弥谷津子

   南美江 美輪明宏

 

弁護士の森雅之は結婚して10年ほどの妻、原節子がいる。その家には女中の中北千枝子森雅之が弁護している死刑囚の娘、香川京子がいる。

ある日、大阪から原の友人、音羽の娘の久我美子が家出してくる。久我も預かることになった森夫妻には子供はいない。

久我は自由奔放にふるまうが香川は大人しく暗い影がある。

久我は森雅之にまとわりつき、原節子はなんだかイライラする。

ある日、香川京子が置手紙して家をでてしまう。香川には大学生の石浜朗の恋人がいて

石浜のアパートに一緒に住むが、石浜は両親に結婚を反対され、香川と別れたいと思うようになる。

ある日、昔の恋人?三橋達也とばったり劇場で再会した原。その様子をみていた久我は

三橋とデートする。

 

久我の演じる娘・・・なんか似たような映画みたことあるなぁ。

森雅之水戸光子が夫婦で、久我がその家へ転がり込んで色々問題を起こす。

 

久我美子香川京子ともに当時すでに27歳だけど、10代の娘にしか見えないのがすごい(笑。

石浜朗の大学生役もぴったりで、香川とは結婚はしないけど、今を楽しもうといって香川とは付き合おうとする・・・すると香川は困り顔できっぱり断る。その時の香川の演技は一品でした。

 

「タイプの違う三人の女を通じて、女性の複雑かつ微妙な心理を描いた原作を、田中澄江、井出俊郎と5回の改訂を経て脚本化。そのシナリオは川端康成から褒められたという。」とジャケット裏の解説にある。

 

最後は原の妊娠がわかり、香川京子は少年医療院?で職を得て森夫妻の家の手伝いに来る。

久我は原に京都の父のところへ行くといって去る。

 

なんだかなぁ・・と思ったのは原の友人で久我の母役の音羽久米子という人がどうみても原の友人?には見えないことだ。なんだか老けてるし、水商売なイメージ。大阪の商家?の奥さんらしいけれど、久我が京都の父のところへ行くというが、別居でもしてるのか?(笑。

原が銀座?の画廊へやはり女学校の友人と行くが、その友人が菅井きん丹阿弥谷津子荒木道子、そして画家の南美江だけど、なんだかみんな原より老けてる(笑。

 

あれ?と思ったのが森雅之の事務所にいる書生?で学生服姿の山本学。夜学に通っている。

100分の比較的長い映画だけれど川島監督なので展開がスピーディーで長さを感じさせない。同じスピーディーでも「昨日と明日の間」は話についていけなかったけれど(笑。

 

原節子は38歳。子供ができてもおかしくない年齢だけれど、たった11歳しか違わない久我や香川の保護者役ってどう思ったのだろう?。