日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

娘・妻・母  1960年 東宝

監督 成瀬巳喜男 脚本 井出俊郎 松山善三

出演 原節子 高峰秀子 草笛光子 三益愛子 淡路恵子 杉村春子 中北千枝子

   団玲子 森雅之 宝田明 仲代達矢 太刀川洋一 加藤大介 笠智衆

 

アマゾンではもうこのDVD(6月17日発売)が値上げされていて、「女であること」

は品切れ。なのでヨドバシで購入。ヨドバシカメラは都内の私は送料無料だし、アマゾンのように値段の変動がない。それに全国区のアマゾンより人気?商品の在庫がある可能性が大で、だからヨドバシ最高!なのです(笑。

余談ですが、私は喉が弱く、イソジンうがい薬がないと不安なのですが・・・イソジンが少なくなったので買おうとしたら・・・コロナで売り切れ(笑。

当然、アマゾンでも売り切れ。で、ヨドバシにあった。

まさか、イソジンをネットで買うとは思わなかった(笑。

 

 

成瀬映画だけれど、なんだか小津映画みたいな山の手の中流よりちょっと上?みたいな家庭の話。

東宝オールスター総出演でこの年の東宝ナンバーワンヒットを記録したそうな。

 

前にお試し無料期間でHULUかなにかで観たことがあります。

久々のカラーです(笑。

 

日本橋の良家に嫁に行った原節子はなんだかんだでよく実家へ行く、家には母の三益愛子、兄の森雅之とその妻高峰秀子、三女で酒造会社?サントリー?に勤める団玲子がいる。ある日、原が実家にいると伊豆へ団体旅行へ行った夫が事故に合い、死んでしまう。葬式が済んで、原節子は婚家からだされてしまい、実家へ帰る。

原は夫の生命保険金100万円があるが、それを三女の団玲子に知られてしまい、結局兄弟姉妹、全てに知られることとなる。

 

兄の森雅之は妻の高峰秀子の育ての親である工場経営の叔父、加藤大介に家を抵当にいれ借金しそのお金を貸し利子をとっているが、加藤大介からまた借金を頼まれ、原節子に50万円だしてもらう。

 

妹で保母をしている草笛光子は小学校教師の夫の家で姑の杉村春子と暮らしているが、

家をでて二人で暮らしたいと考え、原に20万円借金をする。

兄と妹に借金を申し込まれ、しぶしぶ承諾する原節子がせつない・・。

 

弟の宝田明は姉さん女房の淡路恵子と銀座で写真館をしている。ふたりで(高級?)アパートに暮らし、現代風な暮らしをしている。

現代っ子そのものの団玲子は同僚の太刀川と仲が良いやら悪いやら・・。

 

ある日、団玲子に誘われて甲府のワイナリーへ行く。そこには東京で紹介されたワイナリーの技師、仲代達矢がいて原節子といいムードになる。

 

友人の中北千枝子と銀座で待ち合わせた喫茶店で中北の知人で京都でお茶の宗家である上原謙と会うが、それは中北が仕組んだお見合いだった・・・(原節子がそう思う)のか、たまたまの偶然(中北弁)なのかは最後まで謎だ。

 

加藤大介は行方をくらまし、貸した金は戻ってこなくなった森は、母や兄弟にこの家が取られることをはじめていう。

兄弟姉妹は自分の取り分や母親の面倒を誰がみるのかで文句をいう。

ただひとり黙っているのが原節子

その後、三益に原は上原謙は母もつれてきてよいと言っているから私は結婚しますという。

仲代とは接吻した間柄だが、京都へ嫁に行くとわかれを告げると仲代は「僕と結婚してくれ」と言われるが、「あなたは若いお嫁さんをもらってご両親を喜ばせてください」という。

 

高峰はやはり三益を引き取って自分がみますという。

 

三益は老人ホームの案内書を取り寄せたりするが・・・

 

成瀬映画らしく、三益は結局どうなるのかがわからないまま終わる。

でもなんだか納得しちゃうんだよねぇ・・(笑。

 

ところで、三益が還暦のお祝いをしてもらう場面があるのだが・・・

私の年を考え・・・ハットした(笑。

 

昔の人って60歳でおばぁさん、おじぃさんなんだ・・(汗。

 

この場面はなんだろ?と思ったのは

杉村春子のところに加藤大介が近所まで寄ったとか言って洗濯の粉石鹸を

1個150円、でも一個100円で10個買ってくれという場面。

杉村は「高い」というが、これも買ったかどうかわからない・・・というかこのとっつけたような場面の意味がよくわからない(笑。

 

最後は公園でよそのおじぃさん、笠智衆が子どもをあやしている。

「よその子をアルバイトで一日70円でみている、おばぁさんはいいですなぁ・・おじぃさんなんて何もできません。今日も嫁に洗濯ひとつできないんだからと言われました」と笑う。

 

子供に泣かれ、困っている笠をみて三益は帰りかけるが、ちょっと考えて笠のもとへ行き、一緒に子供をあやす。