日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

稲妻 1952年 東宝

監督 成瀬巳喜男 脚本 田中澄江 原作 林芙美子

出演 高峰秀子 浦辺粂子 三浦光子 村田知栄子 丸山修 植村謙一郎 根上淳 

   香川京子 瀧花久子 中北千枝子 小沢栄太郎 

 

このブログ、過去自分がなんの映画について書いたのかさっぱりわからない(笑。

だから同じ映画のことを2度書くかもしれないが、まぁいいか。

稲妻は成瀬作品のなかで一番好きな作品で、もちろんDVDも購入。

今日は成瀬監督の命日だそうで63歳没です。

 

浦辺粂子は父親がそれぞれ違う4人の子供がいる。長男の丸山修、長女の村田知栄子、

次女の三浦光子、三女ではとバスのバスガイドをしている高峰秀子

長男は仕事につかず、次女の夫は洋品店?を営んでいるが、外に女(中北千枝子)を作り、ある日、あっけなく死んでしまう。

小沢栄太郎は高峰に気があるが、高峰は嫌う。そんな小沢と長女の村田知栄子は夫、植村謙二郎がいるのにくっついてしまい、やり手の小沢の経営する旅館に入り浸る。

夫が亡くなった次女の三浦光子は愛人宅へ三女の高峰と話をつけに行く。

愛人が住んでいるアパートが「新田橋」の橋詰にある家。

愛人は子供を育てなければならない・・・といい、優しい三浦光子は夫の保険金から5万円を渡す。高峰はそんな姉を不甲斐ないと思う。

 

そんな三浦はやはり小沢の旅館を手伝うことになるが、夫の保険金で喫茶店?を神田(御茶ノ水)で開店する。高峰が開店祝いに訪れると、なんと小沢栄太郎がいる。

そこへ長女の村田知栄子が怒鳴り込んできて小沢は二人と関係していることがわかる。

 

高峰は母をはじめとするそんな家族に嫌気がさし、世田谷?あたりに下宿する。

隣には仲の良い兄、妹が住んでいて、そんな人たちをみて高峰は心癒される。

 

ある日、下宿に母、浦辺粂子がやってくる。

高峰が「なんで私を産んだのか?」と責める。母は泣いて「悪い子だね、親を泣かすなんて・・」という・・。

浦辺粂子のあの舌足らずな喋り方と、長女の夫から借金を頼まれると自分の着物を質に入れて工面する人の好さ・・なんかが絶妙で、この映画で私は浦辺粂子に興味をもった。

駅まで浦辺を送っていく時に、前に浦辺からもらった指輪が本物だったと高峰が言うと、「そうだろ、お前のお父さんが嘘つくわけないよ」などといいながら二人で歩く・・・。そこで終わる。

 

いつものようにどうなるのか結末がないのだが、ひどく納得する物語(笑。

 

ところで、長男役の丸山修、確かなにかの映画で遺影写真のみの出演だった・・

なんの映画だったのか・・忘れた(笑。