日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

東京の英雄  1935年 松竹

監督 清水宏 脚本 荒田正男

出演 吉川満子 藤井貢 桑野通子 三井弘次 突貫小僧

 

1933年なのにトーキーで(花嫁の寝言)、1935年のこの映画は無声・・・。

字幕が暗くて薄く、消えるのも早くて読めない箇所多く、結局あらすじはネットで確認(笑。

 

藤井貢は新しい事業を興そうとする父があり、車で出勤していくお金持ち?の家の息子だが(子供時代は突貫小僧)母を早くに亡くし、父は後妻を迎える。

その後妻が吉川満子で、彼女には二人の連れ子(桑野通子と三井弘次)がいる。

江ノ島へ一家で行くが、少年は吉川の息子で義理の弟になる子が兄となる自分に対してが他人行儀であると拗ねる場面がある。父にいさめられるが、大きく足を開いて後ろ向きになる・・・という演出がさすが清水宏だと感じた。普通なら、泣かせるとか、地団太を踏ませるとかするけれど、この態度だけで子供が怒っているのだとわかる。

 

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ところが・・・父親は詐欺を犯して突然蒸発してしまう。

子供を3人抱えた吉川・・・家財道具を売り払い(多分屋敷も)アパートへ引っ越す。

職探しをするが、女給では年をとっているし、、子連れで女中はできないし、、など思い悩む。

毎晩母の帰りが遅い・・・。

 

場面代わって子供たちは大きくなった。長男の藤井貢はもうすぐ大学卒業で娘の桑野通はお嫁入りする。三井弘次も学生服を着ているので大学生か??

 

ところがお嫁に行った桑野通子は帰されてしまう。母がどうしたのかときくと「理由は母が知っているでしょ」といって家をでてしまう(多分)。

弟の三井弘次は母が経営しているダンスホール?へ行き、自分の母親がこんなことをしていたのかとショックを受け、チンピラ?になってしまう。

 

母は自分が水商売をしているのを隠していたのだった・・・。

 

義理の息子の藤井貢は無事大学を卒業し、新聞社へ入社。

仕事で街へ取材に行った先に偶然銀座を歩く売春婦?の後を追い、インタビューしようとするとそこへ家出した妹桑野通子が来る。自分も同じ商売をしているという。

その部屋には弟のコートがかかっていて三井も一緒にいることがわかる。(多分)

三井は銀座でタムロすチンピラになっていた。

 

母は藤井が一人前になったので水商売をやめ、自分がやっていた商売を藤井に言おうとすると藤井は言わないでくださいという。

 

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何も言っちゃぁいけませんという藤井貢

街のチンピラが刺されたと新聞社に一報が入る。現場へ行く藤井は刺されたのは弟だと知る。彼はある男を脅しに行こうとする仲間と仲間割れをおこし、刺されてしまったのだ。

結局入院先で三井は死亡。三井は自分の蒸発した父がまた詐欺を働こうとしていて

それを強請にいこうという仲間と喧嘩したためだったのだ。

父の居所を知った藤井は「自決」を父に要求。

この「自決」の意味がわからないけれど、あらすじだと父は逮捕される・・・みたいな筋書。

最後に藤井貢が自宅の2階から外をみる・・。

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(多分)東京の住宅地・・それも高級な・・

昭和10年当時、まだ舗装もされていない。

結局、「英雄」って誰だったのだ?な映画。