日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

娘の修学旅行 1956年 大映

監督 水野洽 脚本 高橋二三 池上金男

出演 潮万太郎 市川和子 星ひかる

 

衛星劇場で視聴。衛星劇場東映チャンネル最高♪

 

43分ほどの物語。大変よく出来ている!出演者は上記の3名しか知らないけれど、

潮万太郎が主演てすごいと思った(笑。

 

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角川映画より

銀座のサンドイッチマン、潮万太郎はチャップリンの変装などで人気があり、同僚にも慕われている。彼には田舎に残した娘がいる。妻は亡くなっている。

 

娘が修学旅行で東京に来るという。潮万太郎は娘には社長だと言っていたのだ。

困った潮を助けようと同僚のサンドイッチマンが潮を社長にして娘を旅館まで迎えに行き、銀座を案内するのだ。彼らは色々な工夫をして潮が社長に見えるようにする。

例えば銀座を歩いている潮に車で通りがかった知り合いの偉い人に扮したサンドイッチマンが挨拶し、娘に秘書役のサンドイッチマンが政界の偉い人です。などと言い、娘を感心させる。

 

朝から潮がいないので探し回る広告社の社長。

そこへ潮の会社が見たいと言い出した娘の願いを叶えようと広告社にやってきた潮一行に気づいた社員が「社長、税務署が来ました」といって現像室?へ閉じ込める。

その間、これが父の会社だとやっぱり感心する娘。

 

昼ご飯はいきつけの飲み屋の女将も協力してその店の座敷で親子水入らずの楽しい食事となる。

 

夢のような一日を過ごした娘は旅館へ帰ると同級生が街へ行きましょうと誘われる。担任の先生も一緒だ。

夜、ある住宅設備会社の店先に人が集まっている。サンドイッチマン二人が芸をしているが・・・なんとその一人は自分の父だった・・・気づいた娘は何も言えず夜を迎えた。翌朝、また父が運転手付きの車で迎えに来たが、娘は父とは出かけなかった。

 

がっかりする父。結局娘に社長ではないことが知られてしまったとわかった潮は素直に反省し、娘は田舎へと帰る。

サンドイッチマンとなって相棒とふたり線路の陸橋で汽車を見送るのだった。

 

・・・ちょっと最後の記憶があいまいですが、こんな感じの物語。潮の娘を幻滅させないように奮闘する人達。途中、社長に見つけられるが、その前に事情を知った社長は潮を娘の前では「社長」と呼んだりして悪人はでてこない。

他愛ないけどいい感じ。

潮万太郎の主演てやっぱりすごいな。

ここに星ひかるという人がでているが、この人の母が「朱と緑」にでていた帝劇の女優、東日出子という人だ。

 

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アマゾンより