日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

怪猫トルコ風呂  東映  1975年

まず言いわけから(苦笑。

一昨日の夜10時、東映チャンネルを付けたらなにか映画をやっていたので見はじめたのです。

これが「怪猫トルコ風呂」だったわけですが、

これが昔のポルノ映画?なんでしょうか。確かにおっぱいポロリですが

私はポルノ映画って話の筋がもっと単純かと思っていました(;'∀')

ポルノ映画じゃなくてももっと凄い描写がある映画があります。例えば家族で見ていてみなソワソワしちゃって無口になる、なんだか恥ずかしい気になる映画ってありますよね?だから昔のポルノってそんなに凄いわけじゃなかったのだと思った映画でした(笑。もちろん、この映画だって家族とみたらソワソワ、ザワザワするのでしょうが、

ポルノとわかっていれば家族とは見ないわけです。ひとりで見ますよね?(笑。

 

売春禁止法が施行された昭和33年。吉原で働いていた雪乃(谷ナオミ)は飼い猫の一緒に足を洗い、内縁の夫、鹿内(室田日出男)と一緒に住むために借金を残したまま去っていく。

経営者の弦蔵(殿山泰司)とその後妻、歌江(真山知子)はおもしろくないが法律がそうだから仕方がない。

吉原の赤線はトルコ風呂となった。

黒い飼い猫と内縁の夫と共にこれからの人生に胸躍らせる雪乃。だが夫には借金がありそれを返すためにまた元の吉原へ戻り、トルコとなった元の店で働くことになった。

そして雪乃は田舎の妹を呼び寄せ一緒に暮らすことにする。

ところが今度は100万円の借金をし、姿を消すという鹿内に私がもっと働くからと住み込みで働くことにした雪乃・・・

だが、50万の借金も100万円も全て鹿内の作り話だった。

雪乃が住み込みで働くとアパートには田舎から来た雪乃の妹真弓(大原美佐)だけになった。鹿内はシャワーを浴びていた真弓と強引に関係をもつのだ。

真弓は処女であった・・・・。

 

雪乃は妊娠してしまったらしく、それを知った経営者の後妻の歌江にオロセと言われる。

意気消沈してアパートへ帰った雪乃・・・ふたりの異様な状態をみて鹿内に詰め寄る・・・そして真弓はいたたまれずそのままアパートを出て行ってしまう。

雪乃は鹿内に暴力をふるわれお腹にはあなたの子供がいるというが誰の子だかわからない、はやく店へ行って働けと言われ、店では雪乃の人気を羨んでいる同僚や後妻、そして鹿内に拷問されて殺されてしまう。その雪乃の死体は蔵の壁に塗り込んでしまうのだ。

 

結構おもしろい筋書で、いわば新東宝大蔵貢系な話をもっとおもしろくした感じ。

 

トルコ風呂の経営者弦蔵(殿山泰司)の実の娘で足の悪い夏代という女優さんが可愛く、誰かと思っていたら東てる美だったのは後でわかった。

結局夏代も鹿内に暴行されてしまうのだが。

 

真弓は姉のいたトルコ風呂で働くのだがやはり売れっ子になる。

この大原美佐という女優さん、当時流行りの顔をしていて任侠映画でも使えそうな雰囲気の人だがセリフは棒読みでちょっと・・・。新人とあるから仕方がないのか?

 

怪猫とあるようにところどころ雪乃が飼っていた黒猫がピンチとなった真弓を救う。

そして蔵の壁から猫となった雪乃が壁を破ってでてくるのだが・・なんで白猫?(笑。

 

登場人物がドンドン死んでいくのだが、最後に残った一番の悪、鹿内は真弓に誘われ

ふたりで楽しもうと店で戯れる。しかし、突然真弓に襲われるのだが、裸だった鹿内がなぜか背広姿で戦っているシーンになる(笑。

 

ここまでみていたら知らない間に寝てしまっていて最後がどういう終わり方をしたのか不明。もちろん録画もしていない。

 

トルコ風呂の客として大泉滉の姿があるのだが、溝口健二の映画にでた人がねぇ・・と思いました。

後妻役の真山知子という女優さん、顔は知っていましたが名前がわからず、調べたら蜷川幸雄の奥さんなんですね。

 

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ヤフオクより