日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

生きとし生けるもの  1955年 日活

監督 西河克己 脚本 橋本忍 原作 山本有三

出演 三國連太郎 三島耕 南寿美子 轟夕起子 山村聰 山内明 笠智衆

   田中筆子 北原三枝 東谷暎子

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物語の前半はおもしろいけど、後半が(笑。

日活によると豪華出演者による人間の平等を描いた作品らしいのだが・・・。

 

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日活より

 

ボーナスの日。経理課の民子(南寿美子)が間違って一万円多く伊佐早靖一郎の封筒にいれてしまい、別の社員が一万円足りないと会計課長に言いに来るところから始まる。

会計課長は民子の給料から毎月2000円ずつ返済させることに。民子は責任を感じるのだった。

 

伊佐早靖一郎の両親は亡く、弟の令二を大学に行かせている。弟の靴がボロボロで買ってやりたいと思うが自分のボーナスではあきらめざるをえない。

しかし、一万円多くお金が入っているのに気づき、返そうと社へ引き返すも経理の人間は全て退社した後だった・・・。

 

下宿へ帰ると弟の元へ大学から授業料の催促が来ていることを知る。令二はアルバイトでの収入がなく兄からもらった授業料を電車賃や弁当代に使ってしまい授業料を払えずにいたのだ。結局多く入っていた一万円を靖一郎は使ってしまうことになる。

 

民子が返済していることをきいた靖一郎は民子に事情を話そうと呼び出すが、奥手の民子は代わりに同じ社の社長秘書をしている恵美(北原三枝)に託す。靖一郎からの交際の申込だと早合点した恵美。真面目な人のようだからと民子に太鼓判を押す。

民子と会えても一万円のことが言い出せず、結局民子とデートを重ねる。

 

会社社長(山村聰)の息子(山内明)はやり手で新会社を立ち上げる。秘書は恵美から薦められた民子にするが、彼は民子の奥ゆかしいところがすっかり気に入り将来の妻にしたいとプロポーズ。そこへある社長令嬢が前から彼が好きで・・・

 

ここら辺までは良かったんだけど、とにかく靖一郎のグズグズぶりがイライラして

私なら山内明のやり手ではっきりモノはいうほうと結婚したいと思った。

そう思うとますますこの物語がつまんなくなって

後半は飽きてきた。人間の平等の話は後半からドンドン進むがなんだかちょっとね。

 

大学生役の三島耕はあいかわらずハンサム。

やり手の山内明もなかなかカッコ良かった。

 

南寿美子という女優さん。主役を演じているが美人だ。

なんとずっと日活にいたらしく70年代にはロマンポルノの出演していた。

といっても1931年生まれだから裸になるわけではないと思う。

今夜衛星劇場で1973年の「昼下がりの情事古都曼荼羅」という映画が放映されるので録画予約してみた(笑。

 

まだ元気なら90才ということになるけどwikiもない。全29作品に出演したらしい。

 

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ヤフオクより 生きとし生けるものスチル