日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

暗黒街 東宝 1956年

監督 山本嘉次郎 脚本 若尾徳平 原作 菊島隆三

出演 鶴田浩二 三船敏郎 志村喬 宮口精二 杉山昌三九 青山京子 根岸明美

   小泉博

 

アマゾンより

すっかり鶴田浩二好きになった私(笑。松竹作品ではあまりピンときてなかったんですが

どーしても鶴田浩二見たさでアマゾンで東宝名画座の14日間無料に申し込み、

まずはこの「暗黒街」を視聴♪

さすがの山本嘉次郎監督なんで、東映の任侠もの系でもなく、かといって日活のギャング映画系でもなく、松竹の悲哀恋愛もの系でもなく、最後は予想すらできない皮肉な展開がグ~~~~ドでした。

鶴田浩二は当時32歳くらいだけど、20年後の「男たちの旅路」と同じ声だった(笑。

鶴田浩二東宝との契約ではクレジット名は常に一番目”。

 

三船敏郎

 

庄司(鶴田浩二)は古谷組の中でも稼ぎ頭で、キャバレーを任されている。古くからいてテキヤを仕切っている六郷の鉄(杉山昌三九)や岡部(宮口精二)は若くて生意気な庄司が内心気に食わない。しかし親分の古谷(志村喬)からは気に入られており、昔かたぎの組員はなにも言えない。

庄司は古谷親分の情婦で庄司の任されているキャバレーのホステス、夏江(根岸明美)とは関係をもっているが親分は知らない。

古谷が人間ドッグから帰るが、ある日具合が悪くなってしまう。あわてて医者を呼ぼうとすると、この医者を呼んで来いと庄司が迎えに行くことになった。

なんと親分が人間ドッグで知り合ったインターンで、医師免許の試験を控えた弓子(青山京子)という若い娘だった。

彼女は親分を恐れもせず接し、古谷も弓子を気に入っているようだった。

 

そんなある日、弓子が行きたいという鎌倉の病院へ庄司は親分の命令で車で連れていく。理由をきくとポータブルのレントゲンを売ってくれるという医者がいるが5万円なので買えないという。庄司は親分にねだってみたら?というと弓子は気分を害してしまう。

そこで庄司は弓子の代わりに親分から5万円借りようとするが、親分は貸してくれない。仕方なく愛人の夏江に親分から5万円もらってもらうことにしてそれを弓子へ渡す。

弓子は貸してもらうことにして無事レントゲンを手にするが、夏江が庄司と弓子との仲を嫉妬して親分へ言いつける。

 

一方、庄司が気に食わない鉄は庄司を鉄砲で狙い、負傷させる。ところが警察が暴行現場へ来たので負傷した庄司を親分宅へ連れていき、弓子を呼んで庄司の手当をさせる。

弓子はその日医師の国家試験だった。親分に軽口をたたくと親分はいつもと違いコワいヤクザ口調。そこで弓子はヤクザのコワさを思い知ることになる。

 

途中、弓子の幼馴染で医者の敬一(小泉博)が田舎から出てきて弓子と庄司と喫茶店であう場面がある。庄司のことを全くしらない敬一だが、土地のチンピラが喫茶店のレジ係を大声で脅し、さらに庄司に気づいたチンピラ2人組が挨拶に来る。そこで弓子がヤクザと知り合ったことを知って注意するが弓子はいい人だと言って敬一とケンカしてしまう場面があり、弓子がヤクザを甘くみていたことがわかる。

 

どんどん怖くなっていくヤクザ。

 

で、三船敏郎はというと警察署へ赴任してきた熊田捜査主任という偉い役。

あまり出番はないが最後は志村喬を逮捕に来る。

ただ、まぁいつものことだけど、セリフは棒読み(笑。鶴田浩二のほうがセリフはうまい。しかし三船敏郎って立ってるだけでいいんだよねぇ。なんでかな?

 

宮口精二をキャスト名からみつけた時は刑事役かとおもったけど、まさかのヤクザだった(笑。

杉山昌三九という俳優さんはずいぶん古くから活躍していた人のようでwikiにも記述がある。

ヤフオクより