日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

肉体の反抗  1957年 日活

監督 野口博志 脚本 陶山鉄

出演 筑波久子 大坂志郎 岡田真澄 水島道太郎 青山恭二 利根はる恵

   高木由子 服部千代子(峯品子)福田トヨ 美川陽一郎 西村晃

 

日活より

筑波久子の肉体シリーズはこの作品から始まった!記念すべき第一作!!

久々の日活作品視聴。こういった作品はやはり日活が良いな。

筑波久子の思い切りのよさがその後主役、準主役を次々とつかんだきっかけとなった??

肉体!!といっても今とは違うんだけど、岡田真澄、青山恭二とのキスシーンはすごかったな。物語もおもしろくて時間が経つのをわすれました。

 

神戸で銀行に勤める英子(筑波久子)は病気で臥せっている母と高校生の妹、隆子(高木由子)と暮らしている。同じ銀行に勤める一郎(大坂志郎)と所帯を持ちたいが、家の事情もあって結婚を先延ばししている。

隆子は反抗期もあってかチンピラや不良少女たちと遊ぶようになり、そこで青い目(と映画では言っている、が、白黒なんでわからない 笑)のハンサムなビリー(岡田真澄)と出会う。彼に首ったけな隆子はある日、ビリーの友人の保釈金がいると言われ、自ら宝石店で20万円するような指輪を万引きしようとするが補導されてしまう。

 

一晩留置され、迎えに行った英子だが、隆子はまたどこかへ行ってしまった。

一方、一郎の父(美川陽一郎)はどこで事件をきいたのか、そんな妹がいるような家の娘と息子を結婚させるわけにはいかないと病の母に断りに来た。隆子がそんなことをしているなど知らなかった母はショックで死んでしまう・・・。

 

しばらくするとまた警察から連絡あり、行ってみるとなんと行方不明の妹、隆子の遺体の確認であった。ビックリする英子に自殺と言われているが、どうも違うらしいので調べていると豊田部長刑事(水島道太郎)から訊かされる。

英子は妹が死ぬことになった原因と相手をつきとめたいと思うが、部長刑事から、決して自分でなにかしないように・・・と釘を刺される。

 

警察署に捕まっていた売春婦の二人は英子をみかけ、隆子といた男のことを話す。

売春婦がいうにはビリーという男に騙されて稼がされ、最後に外国に売ってしまおうと船に乗せられ逃げようと海に飛び込んだが溺死したという。

復讐を誓った英子は、その男が姿を現すというバーで働くことにする。

 

その男はトーマスと名乗っていた。トーマスを嫌うホステスからかわった英子が席につく。英子を見て気に入るトーマス。

その晩、英子はトーマス(ビリー)に誘われ行ったホテルの部屋でプレゼントだと渡された真珠のブレスレット・・・それは英子が隆子にあげたものだったのだ!この男だと確信した英子。

だが、英子は自分の肉体をトーマス(ビリー)に捧げ、デートを重ねる。

そんなところを見て英子に情報をくれた売春婦からは反感を買いビンタを受けるが・・・。(売春婦役のひとり、福田トヨがまだ若い w)

トーマス(ビリー)はすっかり英子が自分の虜となったので助けてくれと金の話をする。もちろん英子はあなたの為なら・・と神戸から横浜へ行き、とき(利根はる恵)のいる館で娼婦となる。

銀行もやめ、神戸から横浜へ行った英子に一郎は別れを切り出すのだった。

 

ときには大学生の息子、通雄(青山恭二)がいるがこんな商売をしていることは隠している。ところがある日、通雄が学費の入った財布をすられ、横浜の館に来ることになった。母は娼婦たちに金を渡し、休みにするから外で遊んでおいでという。英子は通雄が帰る道で待ち伏せて声をかけ、彼女の魅力で通雄を虜にしていく・・・。ときにはバレないように英子が自分で金を出して仕事に行くふりをして

通雄とデートを重ねる。そしてある日、通雄に母親の正体を知らせるのだ。

 

岡田真澄筑波久子

母の本当の姿を知った通雄とトーマス一味と撃ち合いをさせるように仕向けた英子。

通雄の母ときはトーマスに撃たれ死亡。通雄はトーマスを射殺。

そこへ銃声をきいた刑事が館に現れ、通雄は逮捕される。

警察署で、通雄が捕まるようなことをさせたのは自分だと、通雄の帰りをいつまでも待つと言う英子。

誰もいなくなった館でひとりになった英子だが、そこへ神戸から別れを言われた一郎がやってくる。やはり一緒になりたいという一郎に英子も一郎のことが一番好きだが、通雄との関係が忘れられない(え???えええ 肉体の??)みたいなことを言って 終わり。で、この意味で肉体の反抗ってことでしょうか。

 

最後は英子が自分がした復讐を後悔するのだが、最後の最後まで復讐の鬼となった悪女でいて欲しかった(笑。

 

で、もって 来ました 峯品子~~~。

この作品ではまだ芸名ではないんだけど、クレジットあり。

筑波久子はすでに芸名をもっていたのか、この作品から筑波久子になったのかいまいち不明です。筑波久子の妹役の高木由子という女優さんもまだ本名らしく同期入社の3名だ。

 

で、峯品子~~~。通雄の下宿の娘 ひろ子。通雄を訪ねてくるシーンだが、

第2の香川京子みたいでなかなか良かった。このシーンだと日活より東宝系が良い雰囲気な美形な女優さん。

 

青山恭二相手に どうしたの?と

ちょっとムッとする峯品子

この顔は若い日活の香川京子でしょう~~~♪♪ 峯品子!

青山恭二が逮捕され、警察署を訪ねる峯品

警察からでてくる筑波久子と入る峯品子