出演 仲代達矢 丹波哲郎 八千草薫 山形勲 神山繫 石浜朗 田宮二郎
不毛地帯 で画像検索すると唐沢寿明の不毛地帯が出てくる(笑。
今月、衛星劇場では山本薩男監督特集をやっていて金環蝕の後に作られたのがこの作品。金環蝕のヒットもあってか出演者が豪華でしかも3時間越え(;^_^A
果たして3時間我慢して見続けられるのか???と思いきやなんと途中で「休憩」と書かれた画面が現れた(笑。ちょうどいいやと思ってそこで視聴中断。翌日続きから再開。長い映画の割には飽きることもなく無事終わる(笑。
昨日(8月23日)、千鳥ヶ淵戦没者墓苑にてシベリア抑留で亡くなった6万人を追悼する集いが開かれたと今朝の朝刊に載っていた。集いと言うようにこれは国の行事ではない。
この作品は大日本帝国陸軍中佐であった壱岐(仲代達矢)がシベリア抑留11年を経て
商社に入社し参謀として仕事をしていくんだけれど、前半は壱岐が軍人であった頃、後半はビジネスマンとして影で活躍していく。ところどころ壱岐の過去の出来事が挿入され、さらに壱岐の家族(妻 八千草薫、娘 秋吉久美子 可愛いw)や戦友で壱岐に命を助けられ、今は防衛庁の空将補となった川又(丹波哲郎)との関係、政治家との付き合いなどが描かれる。
ラッキード社とかグランド社がでてきてどこの何かはすぐにわかる(笑。
一応、冒頭ではこれはフィクションであると注意があるけど。
詳しいあらすじはwikiなんかで読んでください(え・・・)
3時間超えにもかかわらず、なにか足りない。世間を騒がせたラッキードw
の話も織り交ぜているがなんで空将補である丹波哲郎が最後に・んだ のか??
ただ仲代達矢に見送られ、電車から敬礼をして手を振る場面は上手く、その後の展開でその場面を思い出し思わず涙。
70年代は戦争に行った人たちがまだまだ現役で社会で活躍して日本を繁栄に導いたんだね。
戦争がなくて戦死者がいなかったらたくさんの才能をもった人が生きていてもっと活躍できてたんだろう。
壱岐という人物は士官学校をでたエリートだが、ひとつ思い出すことがある。
もう30年ほど前、お墓好きな私は(笑、ひとり祖母の墓参りに行った。その祖母の墓から徒歩30分ほどで一族が眠る墓地がある。私が子供の頃、祖母の母(ひいおばあさん)が亡くなり、そこに土葬されて、子供心に盛り上がってまだ柔らかい土の上でお線香をあげるのがなんだかコワかった記憶がある。
その日、その本家の墓にも行った。墓地の場所は覚えていたがどの区画かは記憶にないが墓地自体広くないので墓石に刻まれた家名ですぐにわかった。
墓は三つあって子供の頃は気づかなかったがその一つに文章が刻まれていた。
読むと祖母が一度だけ私に言ったことがある戦死した弟のことだった。その墓を建てた弟(次男)が刻ませたらしく、昭和43年ごろだ。多分、その年からいって、ひいおばあさんが亡くなった時後に墓をもう一つ建ててその時に石屋に刻ませたんだろうと思う。
戦争というと太平洋戦争を思い浮かべるが、戦死した彼はまだ太平洋戦争前の昭和14年に中国で(中支)で亡くなったということだった。
私はそれを書き写したが中国の場所や山での戦闘とかあってもどこだかわからない。
まだネットも一般的ではなく祖母も、墓を建てた次男も(祖母の弟)亡くなっている。
今は何故か廃止されてしまったが、当時は東京駅からその街までの往復の高速バスが運行されており、一時間半ほどで行くことができ便利であった。
下りは東京駅からしかないが、上りは上野にも停まり、私は上野で下車して久しぶりに釜めしでも食べようと上野にもある(浅草が本店?)釜めし春へ行った。
今は椅子席になってしまったがその時は全て座敷だった(記憶)。
私が座った席の横にはおじいさんが二人で向かい合って話をしていた。明らかに上司と部下・・・ただし年齢はそんなに変わらないと思えるおじいさんだったが、彼らが話していることはなんと軍隊の話だった。
別に聞き耳を立てていたわけではない(念のため)。
私は、この人たちに書き写した紙を見せればなにかわかると思い、声をかけた。
今、声をかけなければ私の周りに軍隊にいたって人はいないのだよ・・・。
まだ30代前半の美女(え?)に突然「あのー、失礼ですが・・・」と言われたおじいさん二人。旧漢字?で読めなかった字を教えてもらったりしたが後でよく考えると
戦争ったって全ての人が北支、中支、南支に詳しいわけでもない。私が訊いた彼らがどこで戦ったのかも私は知らないのだ(;^_^A
結局、祖母の弟が亡くなった山?はどこだかよくわからないで終わったが、あのおじいさんのうちの上席に座っていた人は士官学校を出たエリートじゃないかと古い邦画をみるようになって思う。
背丈は小さい感じだったが、なんだか非常にカッコよく、特に上席のおじいさんは私の祖父(当時すでに亡くなっている)と比べてもその物腰というか様子というか、顔つきというか雰囲気が全然違うのだ。まさにエリートってあーゆーんじゃないか??
多分あのカッコいいおじいさんは私の書き写した文面から普通に徴収された民間人であることがわかったんだろうとおもうが(戦死すると一階級特進でその階級から)なぜか褒められwその場を後にした。
それにしても、今は実社会で見ることがない人たちが90年代にはまだ世間にいっぱいいてしかも元気だったっていうのはスゴイな。すでに亡くなっていると思うがあのカッコいいおじいさんにもう一度会ってみたいと思う。
ネットの時代になり、戦死した祖母の弟は当時の中支と言われる地域で戦闘の末亡くなったのだが墓石に刻まれたその山の名前が通称だったのか特定できていない。
この作品では軍人だった壱岐がその参謀力を買われて知らないうちに繊維部だったはずが航空部の委託となるが、壱岐もラッキード社で戦闘機を見学した瞬間から何かに惹かれる形で仕事に関わっていってしまう。そこがなんとも興味深かった。