日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

踊子 1957年 大映

監督 清水宏 脚本 田中澄江 原作 永井荷風

出演 京マチ子 淡島千景 船越英二 田中春男 藤田佳子 平井岐代子 楠よし子

 

アマゾンプライムビデオより

ん~~、京マチ子の貫禄が凄すぎてとても田舎からでてきた娘という感じが最初からしなかった作品(笑。

短いスパンで展開されるので上京したでの頃の娘時代の女優さんは違えるってことが無理?だったんでしょうか。

 

浅草、シャンソン座のレビューの踊子、花枝(淡島千景)は舞台でバイオリンを弾く

山野(船越英二)とアパートに住んでいる。そこへ金沢でバスの車掌をしていた妹の千代美(京マチ子)が上京。東京に暮らしたいといい、彼女は花枝のいるレビューで踊り子になる。花枝も踊子なら女でもひとりで東京で生きていけると賛成だ。

 

ある晩、千代美からお金を預かっていて欲しいと起こされた山野は千代美の妖艶さに思わず・・・

そんなある日、振り付けの先生と呼ばれる田村(田中春男)から千代美の手癖の悪さを知らされる山野。アパートでは管理人の女の指輪がなくなったと騒ぎもあって自分たちの部屋を調べるとなんと指輪がでてきたりする。

 

千代美は踊りの筋がよく、田村のお気に入りとなる。

千代美のよくない噂が立ち始めたころ、山野は千代美から妊娠を告げられる。

そしてそのことは花枝も知ることになるが、花枝は千代美が産んだ子は自分が育てるというのだ。花枝は山野との子供を望んでいたが子供はできなかった。

 

振り付けの田村から呼び出された山野は、千代美が田村とも関係があったことを知る。

誰の子がはっきりしないまま千代美は女の子を産んだ。産院で同室となった芸者は旦那を3人も抱えていると聞いた千代美は芸者になると言い出し、向島へ。

慌てて迎えにいった山野とまたホテルへ行く千代美なのだ。

 

浅草のレビュー小屋で田村から千代美と関係があったのだと責められた山野は思わず田村を殴り喧嘩となる。花枝と山野はもう田舎へ引っ込もうと荷造りをしていると千代美がアパートに訪ねてくる。なんと川口の鋳物工場の社長の妾になるから芸者はやめたという。

 

山野は田舎の幼稚園?でオルガンを弾き、花枝は保母?となった。

そこへまた千代美が現れ、男とはとうに別れたと赤ちゃんのためのお人形をぶら下げてやってくるのだった・・・。

 

永井荷風の踊子系の作品は別にも映画化されたようだが、この作品は千代美が男から言い寄られると悪くて断れないという性格は全く描かれていない。

どんな仕打ちをされても妹を許す姉は不憫だがちょっとねぇ。

 

3月27日は高峰秀子のお誕生日で今年は生誕100年ということですが、京マチ子淡島千景も同じ1924年生まれです。