日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

温泉女医  1964年 大映

監督 木村恵吾 脚本 木村恵吾 田口耕三

出演 若尾文子 丸井太郎 菅井一郎 飯田蝶子 ミヤコ蝶々 姿美千子 三原葉子

   中村雁治郎 山下洵一郎 宮川和子 横山通乃 弓恵子

 

若尾文子

そもそも古い邦画にはまったのが60年代の大映作品で、若尾文子は好きな女優さんのひとり。この時代、若尾文子の美しさマックスなのです。

ただ映画の題名からあまり見る気がおこらなかった(笑。

映画が始まって早々に三原葉子が芸者で登場し、益々男性向けなのかと思いきや、川口松太郎ばりの人情劇だったのが意外です♪

 

若尾文子三原葉子

温泉町で唯一の医者、薮内大作(菅井一郎)は酒好きの高血圧。息子の昌彦(丸井太郎)は医大をでたが養蜂に興味を覚え、勘当されている。

代診を頼んだ東京の医者から紹介されたという塩月イサオ若尾文子)が医院にやってきた。男だと思っていた大作やお手伝いのばぁや、おたみ(飯田蝶子)はビックリする。

医院には色々な人がやってくる。毎日のように注射を打ちにくるヌードダンサー。

彼女はダンサーだけでは食べていけないと言う・・のが意味深。注射というのは元気になるビタミン注射か?(笑。温泉宿の主人で若い嫁をもらった多平(中村雁治郎)もそのひとり。彼は大作と仲が良い。宿に泊まっている客からも呼ばれる。数人の若者グループは寝ないで麻雀に嵩じてイサオは鎮静剤を打って眠らせ、後で文句を言われたりする。美人女医が診てくれるというので医院は大盛況♪♪

 

芸者の豆福(三原葉子)はパトロンの子供を妊娠するが子供はいらないと思っているが、イサオから神様から授かったのだと言われ、赤ちゃんをみると考えてしまう。

看護婦になりたいが家が貧しく舞妓になった吉弥(姿美千子)のことを不憫に思うイサオ。後日、なんと彼女は自分の貯金をはたいてで吉弥を身請けする。

姿美千子・三原葉子若尾文子

勘当されている大作の息子、昌彦は養蜂場でつくったはちみつを売って生計をたて、さらに孤児たちの面倒をみている。そして高血圧の父のために植物を栽培していたりする。

そんな昌彦に興味をもつイサオだった。

 

ある日、東京から便りがある。イサオが温泉町へ行く前に提出した論文が評価を得て、

大学に戻ってこいというのだ。大作はイサオにお祝いを言い、送り出す決意を固めるが

その晩、イサオは昌彦になんとか父親と仲直りして家に帰るように言う。そして昌彦は突然イサオに愛の告白♡♡。イサオもこの温泉町にいるつもりなのだ。

 

丸井太郎・若尾文子

丸井太郎という俳優さんはコメディ系の映画でみるが、この作品の役は良かった。変に笑いをとろうとするシーンもない。

彼は若くして亡くなるのだが、惜しい人だと思います。

三原葉子といえば新東宝/大蔵貢ですが同時代に日活の筑波久子がいました。

今風にいうと(今風でもないかw)セクシーダイナマイト!なお二人です。

三原葉子筑波久子

実際の温泉町でロケしたと思えるシーン

しかし、このポスターはなんとかならんのか(;^_^A