日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

銀座カンカン娘 1949年 東宝

監督 島耕二 脚本 中田晴靖 山本嘉次郎

出演 高峰秀子 灰田勝彦 笠置シズ子 古今亭志ん生 浦辺粂子 岸井明

   服部早苗

 

高峰秀子笠置シズ子・岸井明

花粉症も佳境に入ってまいりました。思い起こせば1980年代中盤。私は絶対に花粉症でした。しかし世間一般に花粉症なる言葉はなく、もちろんお医者さんも知らない(少なくとも私の周りの医師)。春先になると鼻水とくしゃみがでるので、「先生、風邪ひきました!」で風邪薬もらってました。季節はまだ肌寒く、なんか寒気はするし(って、これ気のせいw)。それでもほんの一週間?くらいで症状が収まる。花粉症というのが世間に知れ渡ったのが90年代に入ってからだと思います。

80年代にエイズが世間を騒がせた時、花粉症だったのに近所の医者でエイズかと絶対疑った若い医者は私の症状(風邪で微熱が~←実際は微熱もないが)を訊いてのけぞり、近寄るのを避けられるような感じになったのを今でも覚えています。

 

戦後4年でつくられたこの映画。世田谷あたりだとのことですが、なにこの畑と点在する家。同じ場所は今や家だらけとなっているであろう(笑。

「銀座カンカン娘」の歌は知っていましたが、デコちゃんの歌であったのはこの映画で初めて認識しました。その後いろいろな人に歌われたんですがまさか高峰秀子が歌っていたとは!!

 

落語家の新笑(古今亭志ん生)は引退して妻のおだい(浦辺粂子)と孫娘のヒヨ子(服部早苗)と郊外に暮らしている。ヒヨ子の両親がいないのだが戦争で亡くなった?という設定なのでしょうか。

新笑の甥の武助(灰田勝彦)と2階には新笑が昔世話になった人の娘、お秋(高峰秀子)とお秋の友人のお春(笠置シズ子)が住んでいる。

お秋は画家、お春は声楽家になりたいがとにかくお金がない。

家には武助が拾ってきた子犬がいるがおだいは人間の食べるものだったないのに犬まで飼えないとお秋に捨ててきてくれという。

この当時、配給制だったんでしょう。

仕方なくお秋は犬を連れて捨てようとするが犬に追いかけられてすてられない。

たどり着いた先では映画の撮影をしており、お秋は犬と一緒に散歩しているシーンを頼まれる。さらに噴水の池に投げ込まれるシーンは女優さんが嫌がるので代役でお春を連れてきて見事、お春は噴水の中へ・・・二人で千円とお春は女優さんと同じワンピースをもらって喜んでいるが、そこへエキストラの白井(岸井明)と知り合って銀座で歌えばもっと稼げるという。

 

その気になった二人は白井と共に夜の銀座へ・・・

 

お話としては他愛なく、見どころと言えばデコちゃん、笠置シズ子灰田勝彦の歌のシーンと映像では殆ど残っていないという古今亭志ん生(2代目)の落語。

 

私はこの映画でのロケシーンが見どころでした。

なんと迎賓館に勝手に?入るシーンがある。戦後3,4年。行く人もあまりおらず(なにせ生きるので精いっぱい?)、警備も緩かった?のか??

噴水のシーンは過去、日活の映画でも見たことがある。あそこは迎賓館の中庭だったのか!!今なら映画の撮影なんてなかなか許可されないのでは?と思います。

なにもない住宅街

畑がたくさん

なんか懐かしい戸建て

バス亭へと続く道

世田谷の代田~梅が丘の羽根木公園(根津山)だそうです

迎賓館

都会の屋上ですがどこでしょうか。

灰田勝彦高峰秀子

当時はまだ養母に搾取されてた?デコちゃんの明るい笑顔(^^♪

高峰秀子

目でたく結婚し、新婚旅行へ行く夜

今、東京タワーで高峰秀子の大特別展開催してますが、なんと愛車のジャガーも展示してあるとか!ということは高峰邸の車庫は空ってことか。