日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

細雪 1959年 大映

監督 島耕二 脚本 八柱利雄 原作 谷崎潤一郎

出演 京マチ子 山本富士子 叶順子 轟夕起子 信欣三 山茶花究 川崎敬三

   根上淳 菅原謙二 浦辺粂子 三宅邦子 川上康子 船越英二 村田知栄子

 

 

大映版 細雪。新東宝細雪はユーチューブであっぷされており過去に記事にしましたが画質が良くなくて見るのがつらかったです。

これはカラーで画質もよく出演者の着物もよくわかり満足ですがなぜ4人姉妹なのに長女の轟夕起子がジャケットにいないのか不明でした(笑。

妙子が嵐の中、救出してくれる板倉という男性が実は妙子のお金目当てだったというくだりは新東宝ではあったけ? これは脚本だけなんでしょうかね。ただ脚本は同じ八柱利雄です。

 

鶴子(轟夕起子)、幸子(京マチ子)、雪子(山本富士子)、妙子(叶順子)の4姉妹。元々船場の旧家に生まれたが時代が代わりその家も売ることになった。

鶴子は婿養子の銀行員、辰雄(信欣三)の転勤で東京へ行き、芦屋に住む会計士でやはり婿養子の夫(山茶花究)をもつ幸子(京マチ子)は鶴子と東京へ行くのはいやだという妹の雪子(山本富士子)と同居。妙子(叶順子)は人形制作で姉妹の中で唯一独立した女性だがボンと呼ばれる放蕩息子、奥畑(川崎敬三)と付き合っている。

姉ふたりの心配は雪子の結婚のことだ。

奥ゆかしい雪子は過去何遍かお見合いするがうまくゆかない。それは雪子の問題ではなく蒔岡家という家の問題であるのだ。

 

東宝と違うのが、板倉(根上淳)が実は妙子のお金が目当てであることを板倉の死後妹(川上康子)が姉に告白にくること。

え~~~~と思いました(;^_^A。

 

東宝では轟夕起子が二女の幸子役でしたがここでは長女となり、ボンの家に仕えた老女は同じ浦辺粂子

東宝より良かったのはボン役の川崎敬三。なかなかのはまり役でした。

 

雪子は一度お見合いした橋本(菅原謙二)の2度目の誘いに応じてうまくいくかと思いきや妙子の件で仲人から断られてしまう。新東宝では誘われるが一度しか会ったことがない人とデートはできないと言ってるうちにその話がなくなる。

お話し的には大映のほうが面白いし、地味過ぎる山根寿子より華があるのに地味な山本富士子のほうが映画的にも見ごたえ十分でした。

 

この大映細雪ではロケ地の関してのブログもありました。私は関西はわからないのですがロケ地探訪好きな関西人は面白いだろうなと思いました。