日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

お葬式 1984年 ATG

監督 伊丹十三 脚本 伊丹十三

出演 山崎努 宮本信子 菅井きん 大滝秀治 笠智衆 藤原釜足 吉川満子

   田中春男 江戸家猫八 津川雅彦

YouTubeで視聴。ところどころカットされているのは「金環蝕」と同じでした。(BAN防止?)

私に残された一大イベントといえば「お葬式」。自分の葬儀は見ることができないのが残念ですね。これまで身内の葬儀で一番悲しかったのが祖母。長年リュウマチで苦しんだ人でしたがある日、具合が悪いと入院。1週間ほどで突然亡くなってしまいました。

出棺の時、お坊さんが「弘法大師様が迎えに来て一緒に天に向かう」と言った(表現はちょっと違いましたが)のが忘れられません。私はこっそり3千円を祖母に持たせました。なぜか「地獄の沙汰も金次第」って言葉が浮かんだんです(;'∀')。お金を燃やすのは後にも先にもこの時だけです。89年にバブル崩壊したとか言われてますけど、1993年でしたが、まだ景気は良かったですよ。葬儀は映画と同じように家で行いました。ほぼこの映画のストーリーみたいでした。

 

僧侶へのお布施の金額は皆の関心事(今でも)で、映画でも金額を訊く。もね、一番困るのが”お寺”の「お気持ちで」とかいうやつ。この映画では「20万円」払ったみたいですが、戒名代は入ってない(宗派が違うので後で付けるとか言ってた)。

普段は会わない親戚やこの人誰?って人がいるのは葬式あるあるですよねw。

告別式のあと、火葬場でお棺があの燃やす機械に入っていくシーンは私も色々と思い出して涙がでました。あと実際、ショックだったのはそれまであった肉体が骨だけになって出てきた時(映画シーンではない)。本当にいなくなったんだと悲しさが増します。

 映画や本はそれを見たり、読んだりした時の年代によって感想が異なります。

もっと若い時に見ればコメディシーンのほうが記憶に残るかもしれないです。

ところで懐かしい顔が登場

亡くなった父親のゲートボール仲間がお通夜に来る。それが吉川満子・藤原釜足田中春男・香川良介(この方は知りませんでした)。藤原釜足はこの映画封切の翌年、85年に死去、80歳。

吉川満子・藤原釜足田中春男・香川良介