日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

四季の愛欲   1958年 日活

監督 中平康 脚本 長谷部慶次 原作 丹羽文雄

出演 山田五十鈴 桂木洋子 中原ひとみ 安井昌二 渡辺美佐子 楠侑子

   小高雄二 宇野重吉 細川ちかこ 永井智雄 峯品子 下条正巳 西村晃

 

www.nikkatsu.com

  

アマゾンプライムで無料視聴。たまに新しい作品がアップされるけれど、意外と気づかない。アマゾンの検索機能をどうにかして欲しい。

 

作家となった安井昌二と彼が小さい時に男関係?で家をでた母の山田五十鈴。息子が作家になったのでこれ幸いと彼の家の近くに一番下の娘、中原早苗と借家?に住んでいる。長女の桂木恵子は母の勧めで宇都宮で商売を営む歳の離れた夫、宇野重吉と結婚し二人の間に生まれた子供と義母とある意味お金のある暮らしをしている。結婚の条件として毎月、山田五十鈴に食費を出すというので嫁にやったのだ。桂木は毎月上京し母にお金を届けている大人しい女性だ。

 

安井はモデルをしている妻、楠侑子といるが、トップモデルとして売り出し中の彼女はいつもこそこそ安井にお小遣いをもらいに来る山田五十鈴が気に入らない。山田はその金で中年紳士の永井智雄と熱海へ行くのだ。

 

桂木洋子の夫のいとこで細川ちかこに投資してもらい、東京(銀座?)で会社を経営する小高雄二(新人とある)。桂木は母の勧めで結婚した宇野重吉より小高に魅かれ、元来真面目な性格なので小高を頼ろうとするのだが・・・小高の悪っぷりが最高♪

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702094006j:plain

桂木洋子と小高雄二

東京駅の待合室って古い映画でもたまに出てくるけれど、今そんなところあるのでしょうか?かなり豪華。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702094137j:plain

細川ちかこと小高雄二

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702094208j:plain

警察に踏み込まれ・・・

妹の中原早苗は母の金遣いの荒さとか、兄のふがいなさとかにいつもプリプリ怒っているしっかりした女の子。モデルの妻と別居したことを知って、兄さんにはもっとまともな人がよいと自分の友人峯品子を紹介し、ふたりをなんとかしようとするのだが。

 

この峯品子という人、日活の女優さんらしいが1959年あたりの数本しか出演がないようだ。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702094507j:plain

中原早苗と峯品子

モデル役の楠侑子という人は故別役実氏の奥さんだった。日本人離れした風貌はなんだか志賀暁子系?

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095004j:plain

1933年生まれなので当時25歳

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095036j:plain

 

中原早苗以外の山田、安井、桂木の確かに愛欲の物語。テンポが良い。ただ何も心に残らない物語だった(笑。

衣装デザインは森英恵とある。

 

でも山田五十鈴の変わりっぷりはやっぱりすごい!

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095440j:plain

男と熱海へ

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095505j:plain

銀座できびきび働く山田五十鈴

 

自分を捨てた男だが結局元へ戻る。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095610j:plain

楽しそうにまた男と旅行へ

最後は楽しそうに元の男とよりを戻した山田五十鈴を茫然と見送る安井と中原・・・

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702095739j:plain

 

日活が新東宝と違うのは出番が少ない役でもある意味有名な役者を使うってとこ。

例えば安井の知り合いの新聞記者が西村晃、小高の出資者の細川ちかこ、雑誌?の写真を撮っている下条正巳

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702100223j:plain

噂話をして去る西村晃

f:id:nihoneiga1920-1960:20210702100257j:plain

細川ちかこ

中平康監督なので連れ込み宿のシーンでも無駄に裸がないのはやっぱり良い♪

いのちの朝   1961年 日活

監督 阿部豊 脚本 須藤勝人 原作 武者小路実篤

出演 芦川いづみ 宇野重吉 高野由美 小園蓉子 佐野浅夫 清水将夫

   内藤敏明 山岡久乃

 

www.nikkatsu.com

 

オリンピックがなんだかわからないまま開催決定が覆られない状態になったと同時に急にワクチンが足りなくなった?らしい(笑。

これでは戦前の大本営発表と同じだなぁ・・・。一番やりたいことを隠しながらそしてそれを正当化するために色々仕掛けがあるもんだ。敵前逃亡なんて言葉もあったな。

 

さて、いづみちゃんファンにはたまらない映画がこれでした。

 

なにせ、絵描きである父、宇野重吉がいづみちゃんをモデルに初めて100号という絵に挑戦する父娘のスポコンじゃなかった芸術根物語なのだ。

アマゾンプライムで無料視聴♪♪

 

ジャガイモしか描かない芸術家、宇野重吉の苦しい家計を支える妻、高野由美。嫁に行った長女、小園蓉子と次女でまだ嫁入り前のいづみちゃん。

冒頭、母親が長女から借りたお金を返すという場面があるが、武蔵野の一軒家に住んで

家の中もキレイに整頓されているので貧乏所帯という感じではない。

 

宇野重吉と同じ絵描きで名の売れた画家が清水将夫。彼の計らいて宇野重吉は初めて個展を開くことになるのだが、彼は乗り気ではない。しかし長女が父親のお気に入りのいづみちゃんがモデルになると言っているというと俄然その気になるのだ。

 

モデルとして父の前に・・・いづみちゃんのどアップがフンダンにあります。

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210701101232j:plain

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210701101344j:plain

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210701101416j:plain


いづみちゃんの魅力は顔のかわいらしさだけでなく、とにかくあの声が魅力的。

内容的には量産時代の日活作品だから大したことないけれど(笑、いづみちゃんファンなら見に行っちゃうよね。

 

三井生命保険が協力?とあるので姉の夫である佐野浅夫が勤める三井生命に保険の外交員として入社?したいづみちゃんが「夫婦保険」を売るという場面が冒頭で設定されて

芸術家の大家から大口の保険契約をとる・・・ということから始まるのだが、その後いづみちゃんが働いていいる様子は一切ないのがご愛嬌(笑。

まぁ、話の辻褄が合わないなんてことは今も現実的に起こっているから映画の中での辻褄が合わないとか、話が全然違った?なんていちいち目くじらたてることもないのか・・・と思う今日この頃。

人間に賭けるな 1964年 日活

監督 前田満州夫 脚本 森川栄太郎

出演 渡辺美佐子 藤村有弘 川地民夫 結城美恵子 二本柳寛 

 

www.nikkatsu.com

 

川地民夫だから暴力とか反抗とかの映画かと思いきや、藤村有弘が主役のような物語。

チョイ役しか知らなかったのでビックリ♪。シリアスな役でなかなかだった。

そもそも題名がよくわからなかったのだが、なるほどね、納得した。

 

シェーバーの営業マン、藤村有弘は競輪好きで顧客から払われた代金や生まれた子供の養育費として病院に支払うお金をすってしまう。

競馬場で知り合ったヤクザの親分の妻、渡辺美佐子はいつもビリな競輪選手、川地民夫に賭けろというのだ。信じられない藤村だったが、言う通りに賭けてみるとなんと川地が一着で大儲け・・・

f:id:nihoneiga1920-1960:20210630151010j:plain

藤村有弘 渡辺美佐子

 

藤村は共働きで、妻は教師をしているが家庭はひえきっている。

 

ある日、大坂出張の列車で藤村は川地と渡辺の姿をみる。後を追うと二人は抱擁している・・・。

 

渡辺は組からお金をもらって自分の実力を発揮しない川地をその気にさせ勝つことに期待を寄せている。夫は渡辺が警察に密告して今は刑務所にいるから誰にもじゃまされない。夫の姪の結城美恵子は川地とゆくゆくは結婚したいと思っているが、それには川地にヤクザとの付き合いも、そして競輪選手もやめて欲しいと望んでいる。

 

大阪を振り出しに川地の転戦についていく渡辺と藤村だが、川地は一向に勝てない。

それでも渡辺は狂ったように川地に賭けるのだ。

 

すっからかんになって東京へ帰る。今度は東京のレースだ。ちょうど組の親分、二本柳寛が出所。競輪場裏へ連れてこられた渡辺・・・二本柳寛は誰が警察に密告したのかすでに知っていた。二本柳寛って小津映画では原節子の相手役をやっていたけれど年を重ねるにつれ、ヤクザとか恐い男の役ばかり。ただピッタリだった。

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210630150923j:plain

渡辺美佐子 二本柳寛 結城美恵子

 

川地はというと新しいスポンサーをみつけ、やはり八百長をするのだった。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210630151145j:plain

川地民夫

最後はなんとも皮肉な結末。この映画の監督と脚本家は初めてでした。

亡霊怪猫屋敷  1958年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 石川義寛 藤島五郎

出演 細川俊夫 国方伝 

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210629100928j:plain

アマゾンより

 

大蔵貢の怪談もの。大蔵貢の新東宝映画って、一人かせいぜい二人の顔の売れている俳優、女優をつかってその他出演者は知らない人ばかり・・・そこがねぇ・・・

 

冒頭はお化け映画らしく結構怖かった。子供がみたらもっと怖いのだろうと思う。

小学生の頃、夏になると怪談映画がテレビでよくやっていてあの小さいブラウン管のテレビでみてトイレ行けなかった。今見たら???だけど。

 

大学?の研究室に停電?の夜、ひとり残る細川俊夫・・・・その彼の回想から始まる。

出たしは良かったが、とにかくその他の人達の顔つきが3流系(すいません)。

 

妻の結核療養のため、6年前、彼は妻の故郷で医院を開業するのだ。その屋敷でおこる数々の出来事・・・寺の和尚の話を聞きにいくと、その屋敷にまつわる話となる。

そして江戸?時代へ・・・・

 

その屋敷に住む武家が、碁の相手を殺害し、嘆き悲しむその盲目の母も乱暴し(これ大蔵系)母は自害。死ぬ前に飼い猫に恨みをはらすように言い・・・

 

この時の母役の女優さん。歯はおはぐろだし、眉もそりしっかり武家の妻女なのだが、

なんだかやけに色っぽくて(笑、さすが大蔵貢(?)

f:id:nihoneiga1920-1960:20210629102255j:plain

宮田文子という人

 

武家の家で女中奉公をしているのが北沢典子。なんと彼女もその男の手にかかってしまうのだが、その男の息子は彼女を妻にしようと思ってたりして(え)。

なんかメンドくさい話になる。

 

殺された家の下働きが前にも書いた国方伝。6年前に「恋文」で準主役級だった人なのに、その後の新東宝ではねぇ。やはり監督だった田中絹代を激怒させたのがいけなかったのだろうか、その後田中絹代は4本の映画を撮ったけれど全く出演していない。

そうこうしているうちに太って?しまい、大蔵貢の新東宝でチョイ役で出演。

もったいない。カッコよかったのに!

のが、延々と続き・・・

 

でまた現代に戻って細川俊夫登場・・・今はすっかり良くなった妻が明るくやってくる・・・みたいな(途中かなり端折ってます 笑)。

 

妻のために田舎へ行く汽車の中で

f:id:nihoneiga1920-1960:20210629100316j:plain

細川俊夫

テンポがよかったのは中川信夫だからか。彼の泣かせようとか感動させようとかいう演出は疑問だが、普通の時代劇はなかなかおもしろい演出だ。(斬るところを見せない・・とか)

現代の時は白黒なんだけれど、時代が変わるとカラーになるのも斬新だったけれど

もう少し俳優陣にも気を配って欲しい新東宝なのです。・・・(無理か)。

硫黄島 1959年 日活

監督 宇野重吉 脚本 八柱利雄 原作 菊村到

出演 大坂志郎 芦川いづみ 佐野浅夫 小高雄二 渡辺美佐子 高田敏江

   山内明 小夜福子 小沢栄太郎 芦田伸介

 

www.nikkatsu.com

 

ヤクザ、戦争ものはあまり好きじゃないけれど、アマゾンプライムであまり見るものもなくなってきたので鑑賞。日活だし、いづみちゃんだし(笑 で、内容は期待していなかったけれど、脚本が八柱利雄だったので期待感がちょっと膨らみ、監督が宇野重吉と出たときはビックリ。

 特に小高雄二が出演した映画の中では一番よかったと思った。小高ー芦川コンビと想像したら違っていていづみちゃんと小高とは何の関係もなく、日活作品なのにそれも新鮮だった。演出もよくて話に無駄がなく、さらに俳優さんの演技力もあって小品だけれどミステリー、戦争の悲しさ、人間、色々考えさせられるグッドな作品。へー、宇野重吉なかなかでしたわ。

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210628043113j:plain

最後にちょっとだけ出演する監督宇野重吉

 

新聞記者の小高雄二はある夜、行きつけの居酒屋で酔っぱらった男と遭遇。その男が大坂志郎。彼は小高が新聞記者だと知ると話を聞いてくれとしつこい。酔っ払いなので小高が軽くあしらうが、しばらくして本当に新聞社を訪ねてきた。ぶっきらぼうに相手をする小高。男は前と違ってしおらしい。男は硫黄島から引き揚げてきたという。もう戦後6年経っている。日本に帰って来たのは2年前だという男に、それまで話を聞こうと思っていなかった小高だが・・・・・

 

ネタバレになるのでアマゾンプライムで見てください(笑。

 

ところで、いづみちゃんは目黒の病院の看護婦なのだが、なんと!大坂志郎にふられてしまうのだ。予想外に良かった。普通いづみちゃんがふる役なのよ、いつも(笑。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210628043231j:plain

芦川いづみ 小高雄二

 

硫黄島で、皆が焼き殺され、佐野浅夫大坂志郎、ふたりだけ生き残ったが、途中で行動を共にし、けがをした兵隊が山内明なのだが、硫黄島で洞窟暮らしだから顔も体も汚れていて、最後は怪我で寝ている状態なので誰だかわからず、あまりセリフもない役なので無名の人だと思っていた。キャストに役名もでていたので、その兵隊が山内明だと気づいた。なかなか手抜き無しのある意味豪華出演者。そういえば洞窟内で潜んでいる時の司令塔は芦田伸介だったがほんの数秒のみ出演。なんだか田中絹代の「恋文」みたいにキャストが良かった。

 

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210628043327j:plain

大坂志郎

 

雷電 前編・続編 1959年 新東宝

監督 中川信夫 脚本 中川信夫 杉本彰 原作 尾崎士郎

出演 宇津井健 北沢典子 坂東好太郎 池内淳子 沼田曜一 御木本伸介

   国方伝

 

アマゾンプライムで無料視聴。製作はもちろん大蔵貢。昭和34年度芸術祭に参加した作品なので大蔵臭はかなり薄められているが、それでもお殿様や親分に狙われるづける北沢典子。さらに池内淳子も偽の手紙で呼び出され、あわやのところで思わず刃物で切り付けて殺してしまうのだ・・・。男から嫌がる女の帯をもってクルクル脱がされていく・・・というシーンは芸術祭参加だからない!(笑。

 

そもそも続編ありきで作られたらしく、前編は続きで終わってしまう。ただ一作で作れなかったのかは疑問が残る。なんだか話がいっぱいあるので興味がある人は見てください。(私は途中で何度か寝た 笑)

大蔵貢がいなくなった後の純粋な文芸作品だという「かぁちゃん」もそうだったが、中川信夫という人、泣かせる場面とか感動させる場面がしつこく長い。基本的に時代劇だから切ったはったの演出は実際切り捨てるところは見せず、なかなかスピーディーで良かったのに♪。

そして一か所、見ていてツライ・・・カメラワーク・・・。殿様のところへ出場を禁止された宇津井健のために訪れた沼田曜一と座敷の上段に座る殿様とのやり取り・・・セリフのたびに交互に殿様、沼田曜一を写すためにカメラが右、左と振るのだ。なんだか素人っぽい。

 

信州の浅間山の噴火から話が始まり、ひょんなことで助けた村の娘、北沢典子と庄屋にやっかいになりながら相撲に精進する宇津井健の出世物語+行き違い、すれ違い、スポ根、可愛いので色々な男性から目を付けられる北沢典子の危機がメイン。

 

で、結局宇津井健と結ばれるんだよね?がまさかの展開であっけなく終わる。

 

国方伝が前編・続編に名前があるが、いったいどこで出ていたのか最後までわからなかった。役名からお相撲さんらしいのだが。

 

 お相撲さんでも単に太っている人を使っているわけではなく、江戸時代の相撲取り?らしくだらしなく太ってはいない。(相撲部屋の協力もあったのか)宇津井健も着物の時は多少膨らませていたのかもしれないが、身長がある人なのと結構たくましい肉体が良かった(と、女 大蔵貢のような感想でした (;'∀'))

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210627161140j:plain

ヤフオクより

 

娘の季節 1968年 日活

監督 樋口弘美 脚本 馬場当

出演 和泉雅子 芦川いづみ 日色ともゑ 杉良太郎 川地民夫 北林谷栄

   中尾彬 藤竜也 

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210625202852j:plain

アマゾンより

 

後は野となれ山となれ・・・という感じで世の中(日本)すすんでます♪

「絶対儲かりますよ」が詐欺なら「安心、安全」はどうなんでしょうか(笑。

ニュース報道をきいてこんなに腹立つことって人生初。

マスコミにもかなり疑問を感じる。

 

 

さて、

川崎?あたりの路線バスの車掌をしている和泉雅子の恋人は同じバスの運転手をしている杉良太郎だが、杉は家の事情でなかなか結婚の話をしてこない。

 

バス会社では服装にうるさく、事務方をしている芦川いづみが指揮をとっている。

彼女は車掌だったのだが事故で腕を一本なくし、今は内勤なのだ。口うるさいので車掌の女性達の間では評判がよくない・・・。

 

和泉雅子には田舎から出て来た兄、川地民夫がいるが、川地の恋人は和泉とおなじバス会社の車掌、日色ともゑだ。だが、日色はバスの乗客?で学生の中尾彬(細い!)に魅かれていき、川地はふられる・・・。

 

なんだか、車掌の労働環境改善とか、日色ともゑがシングルマザーになっちゃうとか、ついでに川地民夫が次にできた恋人と自殺しちゃうとか、嫌な女だと思われていた芦川いづみは実はいい人だとか、最後は杉がやっとプロポーズしてくれる気になってめでたしめでたしなんだけど、面白かったのは最初だけだった。

 

冒頭、和泉雅子が杉の運転のバスで働いている。乗客のいたずらで停留所でおいて行かれてしまった和泉雅子がバスを追いかけて走る!走る!そこへ兄、川地民夫が現れ・・・とテンポがよく、和泉雅子も元気はつらつ!・・・がなんだかどんどん暗いほうへ話がいくのだ・・・それがおもしろくないのね・・・安易で(笑。

 

途中、30円?のバス代を払うのに5000円札を出して結局おつりがないから無賃乗車するおばあさん、北林谷栄がなかなかよかった。

と書いたが、北林谷栄の出番は中盤でもあるらしく・・・しかし、寝ていた(;'∀')

 

ところで、日色ともゑの日色ってどう読むんでしょうか・・・読めません。

彼女は私が子どもの頃テレビドラマ?で見た顔です。

どちらかというと清楚な役の女優さんというイメージでした。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210625213207j:plain

劇団民芸より 日色ともゑ