日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

七人の刑事 終着駅の女 日活 1965年

監督 若杉光夫 脚本 光畑碩郎

出演 堀雄二 芦田伸介 菅原謙二 佐藤英夫 北林谷栄 笹森礼子 梅野泰靖

   美川陽一郎 大滝秀治 草薙幸二郎 平田大三郎 三崎千恵子 天田俊明

   佐藤英夫 城所英夫

 

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これは日活作品の刑事ものだが、東映の刑事ものでおなじみの堀雄二がここでも出演している。1965年なのに白黒、しかも1955年の「終着駅の死美人」と同じく列車や駅が登場して続けてみたので混乱した(笑。

日活がつくるとこーなる!というような東映をかなり意識した?ロケ多用した作品。

1955年の堀雄二と1965年の堀雄二を2日に渡って見比べられる。

 

老刑事役のひとり美川陽一郎宮口精二似の俳優さんだが1976年に58歳で亡くなっている。(1918年生)

この映画ではまだ47歳くらいだが黒髪を白髪に染めて熱演。老刑事らしい淡々とした演技が良い。警視庁物語だと花沢徳衛が相当するのだろう。

佐藤英夫というと私はチャコちゃんのお父さん役としての記憶がある。

天田俊明は最近見かけないが1934年生まれで存命中。ハンサムな人だね。

 

写真左から右回りで

城所英夫 天田俊明 芦田伸介 菅原謙二 美川陽一郎 佐藤英夫 (中央)堀雄二

 

上野駅のホームで女が刺殺されていた。女のもっていた旅行鞄を持ち去った男がいたが

どうもショバ屋らしい。(ショバ屋というのは多分、乗客に代わって並び、席取りをする仕事?)女の身元もようとして知れないが、彼女の手には北上行きの切符が握られていた・・・。

 

台東警察署に捜査本部を設置した捜査一課に東京へ出た娘と連絡が取れないという老母がもしや娘では?と訪ねてくる。

遺体と対面する時の老母の様子がなんだかリアルだった。

しかし娘ではなかったので老母は刑事(美川陽一郎)のアドバイスで赤坂警察へ行くことにする。

他にも娘ではないかと来た両親がいたがそれも違っていた・・・。

 

そこへ若い女が来た。刑事は皆出払っていて、少し待つようにと言われたがいつのまにか机の上に置いてあった現場の遺体写真をもって姿を消した・・・。

この女性が笹森礼子なのでなんとなく事件の鍵を握るんだなぁと思っちゃえるのはちょっと残念。