日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

山かげに生きる人たち   1961年 英映画社

監督 青山通春 脚本 青山通春 西岡豊

 

www.kagakueizo.org

厚生省が企画した教育映画。出演者に知る人はいないので誰が誰なのかさっぱりわからない。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210812143227j:plain

山奥の僻地で炭焼きをして暮らす人たちの物語。

 

大したことは起こらないが(それでも子供が病気で死んだり、あるいは肺炎をおこして離れた診療所へ連れて言ったりする)なんだかぐっとくる。

 

メインの一家の男の子の笑顔が良い。彼の同級生の女の子は借金をしてまた別の山へ行くことになるが、最後、学校での別れでみな見送る。女の子の名前を呼ぶが、引っ越す子は振り向かず、最後は駆け出して山を下ってしまうという演出は最高に良かった。

 

仮にその子に振り返って泣かせたりしたらしらけると思う。

 

山奥の学校はなんと先生ひとりでしかも同じ?建物(というか家?)に住んでいる。

子役も俳優さん達もなかなかだったし、短い物語だけれど山で暮らす人々の生活がよく描かれていた。

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210812143302j:plain