日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

花嫁の寝言   1933年 松竹

監督 五所平之助 脚本 伏見晃 原作 湯山東

出演 田中絹代 小林十九二 斎藤達雄 水久保澄子 逢初夢子 江川宇礼雄 坂本武

   飯田蝶子 河村黎吉

 

ずっと見たかった映画。「花婿の寝言」より2年前に作られたコメディ。

なんと水久保澄子が女給役で出演!しかもこの映画、トーキーなのだ。

よって、水久保澄子の声が!生の声が!(笑 聞けた!

 

物語としては、新婚の夫婦、田中絹代、小林十九二の家へ大学の同級生で留年している悪友が「花嫁」が寝言を言うので聞きに行く・・・。

言い出した斎藤達雄は同じアパートに住むダンサーの恋人未満友人以上?の逢初夢子に呼び出されデートに行くので結局江川宇礼雄以下3名で押しかけるのだが・・・

 

出来としては「花婿の寝言」のほうが数倍おもしろいが一時間に満たない映画なのでそんなに飽きなかった。

 

冒頭、カフェで悪友にからまれる小林十九二。大学も卒業し、そのうえ結婚したことに悪友の餌食となる(笑。

 

水久保澄子は女給役だったのでお化粧が濃かったが、生声きけて満足♪

以外とセリフが少なく、そのカフェのマダム役の女優さんのセリフが棒読みなわりに水久保澄子よりセリフが多いのは何故?笑。

 

水久保、セリフも普通にしゃべっていた。このまま松竹にいればなぁ・・・

 

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水久保澄子と江川宇礼雄

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水久保澄子の出番は冒頭カフェシーンのみで残念

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斎藤達雄江川宇礼雄

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ダンサー、逢初夢子が斎藤達雄を誘うために電話中。

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お化粧濃いめ?の斎藤達雄 ハンサム

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田中絹代、小林十九二の家から帰る3人。ロケ地はどこだろう?空地が多い

小林十九二、準主役級の俳優さんだったがだんだん脇役になってしまった。

「花婿の寝言」時点でもまだハンサム系だったけれど、少したつと髪の毛が薄くなっていた。

田中絹代はいつもの通り(笑。

 

生まれてはみたけれど   1932年 松竹蒲田

監督 小津安二郎 脚本 伏見晃 原作 ゼェームス・槇

出演 斎藤達雄 吉川満子 菅原秀雄 突貫小僧 加藤清一 坂本武

   笠智衆

 

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そもそもこの映画も活弁がないと細かい部分がわからないだろう・・(笑。

 

偉いと思っていた自分の父、斎藤達雄が会社の重役にみせる態度が違うので息子たちは父に抗議するが・・・

子供の世界では金持ちとか会社の重役の子供だからリーダーになれるわけではなく、それこそ実力(腕力?笑 )なのだが、大人の世界では違うのだと言う物語。

 

斎藤達雄は大学をでて下宿生活から結婚し、今は課長となって郊外に家をもった男。

近くには会社の重役、坂本武一家が住んでおり、引っ越しの日、彼は挨拶にいく。

 

妻は吉川満子で長男、菅原秀雄、次男 突貫小僧、そして飼い犬のエルがいる。

新しい学校には悪ガキがいてしばらく二人は学校へ行くふりをして野原で弁当を食べたりするが、出入りの酒屋の小僧に頼んで悪ガキリーダーを懲らしめてもらうとみんな自分たちの子分になった。

その中には父の会社の重役の息子もいるが、ある日、遊んでいると父が通りがかり、

その子を「坊ちゃん」と呼び、彼と変な遊びをするのではないと叱る。

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重役の息子をかばう斎藤達雄

 

重役の家では活動写真の上映会があり、子供達が集まる。父、斎藤達雄も来て活動をみるとそこには会社で笑いをとる卑屈な父の姿が・・・ショックを受けた二人は早々に引き上げ、後から帰ってきた父に詰め寄るのだが、父は「月給をもらっているからお前体もごはんが食べられるのだ」と言われ殴られる。

兄弟はそれならハンストしようと翌朝の朝ごはんを食べないでいるのだが、父とはなんとなく(この斎藤達雄の間合いがうまい)仲直りして三人でいつもの踏切まで行く。

右は学校、左は踏切を渡って駅なのだ。ちょうど踏切待ちしていた重役の車が停まっている。父は普段と違って重役へ挨拶に行かない。兄弟は重役に挨拶しなよというと、父は躊躇しながらも重役の元へ行き、ペコペコしながらその車で会社へ。

それを見送る兄弟と重役の息子は仲良く学校へ歩いて行く。

そこには3人は平等であると言わんばかりに一緒に並んで歩いて行くのだ。

 

斎藤達雄は課長さんで、まぁ普通以上の家庭だと思うけれど、その息子の弟役、突貫小僧はどうみても貧乏人の子にしか見えず、兄役の菅原秀雄は頭がよさそうなハンサムな子供とあまりにも違っていて(見た目が)なんだかねぇ・・・と思った(笑。

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左 兄(菅原秀雄)と右 弟(突貫小僧)だが・・・顔に注目 生活感が違い過ぎる

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野っ原感が半端ない(笑)引っ越し先の悪ガキ 近づく子供の右は重役の息子


この頃の斎藤達雄、ハンサムだから好きだなぁ(笑。

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この電車は池上線だそうだ。昭和6,7年頃

 

 クレジットはないが、斎藤達雄の部下で引っ越しを手伝ったり、活動写真を写す操作をする社員に若き日の笠智衆がいる。

 

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ろくでなし稼業 1961年 日活

監督 斎藤武市 脚本 山内亮一 槇瓢平 丹野雄二

出演 宍戸錠 二谷英明 南田洋子 吉永小百合 金子信雄 山田禅二 

   小沢栄太郎 沢本忠雄

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宍戸錠の初主演だという。

アクションコメディ♪♪ 可愛い吉永小百合が山田禅二の娘として出演。山田禅二の出演シーンが多い(笑。

 

貨物列車に無賃乗車したふたり、宍戸錠二谷英明は食堂へ入るが金がない。

そこで食べ物のなかに髪の毛をいれてどういうことだ!と無銭飲食を試みるが、でてきた店主はハゲで髪の毛が混入するはずもない・・・慌てて逃げるふたり。

これが最初のギャグ。

 

港町の大物弁護士の屋敷へ訪れ、ボディーガードに雇ってもらおうとする二人。

だが警察を呼ばれ、その弁護士 小沢栄太郎からボディーガードなら警察がこうやって来てくれるのだと言われてしまう。

2番目のギャグ?

 

船を盗もうとしているところへ土地のヤクザものにみつかるが、そこの組長 金子信雄の関心を引き、船を沈めてお金を受け取る。

そのお金を二谷に取られ、仕方なくまたヤクザの事務所で雇ってもらう宍戸錠

連れていかれたクラブのママ、南田洋子に惚れられる。

 

元々、ヤクザが海運事務所と使っているその場所は違う人が海運事務所を営んでいたが今は死んでしまい、一人息子の行方も知れないが、その社長を慕う船長の山田禅二はたまたま娘 吉永小百合が拾ってきた亡き社長の写真を持っていた男が息子だと探し出そうとする。

そこへ自分が息子だと二谷英明が現れる・・・

 

保険金詐欺を働こうとするヤクザもの、それにのっかる宍戸錠二谷英明だったが、

本当の息子、沢本忠雄が現れ・・・・

 

コメディというから各シーンのギャグがちりばめられているがそんなにおかしくもない(笑。

宍戸錠の歌う「ろくでなし稼業」という歌が挿入され、なかなかうまかった。

 

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ロケ地はどこだろう?

 

勝利者 1957年 日活

監督 井上梅次 脚本 枡田利雄 井上梅次

出演 三橋達也 石原裕次郎 北原三枝 南田洋子 殿山泰司 安部徹

   宍戸錠 清水将夫 山田禅二 小林旭(エキストラ)服部千代子(峯品子)

 

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なんと石原裕次郎北原三枝にフラれる!(笑

 

登場人物4人のど根性物語・・と言いたいがなんか中途半端感あり。

井上梅次監督なのでそれなりに作ってあるけれど・・・。

 

三橋達也は元プロボクサーだがチャンピオンになりそこね、将来有望なボクサーのスポンサーになることで自分が果たせなかった夢を実現しようとしている銀座のクラブ経営者。しかしそのクラブは婚約者のデザイナー、南田洋子の父で実業家の清水将夫から資金提供を受けている。南田は結婚を3年待たされているが、三橋が面倒をみているボクサー、宍戸錠がある試合で無名の石原裕次郎に負けたことで宍戸とは縁を切る。

元々、宍戸が負ければ、もうボクシングのことは忘れ、南田と結婚するはずだったのだが、諦めきれない三橋は、飲み屋で仲間と騒いでいる石原をスカウトしに行く。

 

石原は街の愚連隊?のようで、ボクシングなどやる気はないと突っぱねるのだが、

その後、安部徹の所属ジムのボクサー(多分本当のプロ)に打ちのめされ、三橋の元を訪ねる。

しかしジムへ連れて行っても石原は基本から練習するのを面倒くさがるのだ。

 

三橋の経営するクラブに踊り子として踊っていた北原三枝は新潟の田舎からでてきてバレーで身を立てたいと思っているが、生活のために夜、クラブで踊っていたのだが、相方の女性の嫉妬で踊れなくなった。それをみた三橋は月々生活の援助として2万円渡し北原が一本立ちできるまで面倒をみることにする。そこには恋愛感情は一切ないのだが、三橋に徐々に惹かれる北原三枝だった。

 

三橋が北原と待ち合わせの喫茶店でひとりで三橋を待つ北原をみかけて石原裕次郎・・・ひとめぼれ。

 

ある日、石原裕次郎に誘われ三橋のクラブ「チャンピオン」に行くと、そこには婚約者

南田洋子の誕生祝をする三橋がいた。その日は北原のバレーの発表会だったが、三橋の代わりに石原が姿を現したのだ。

で、ここで観客として小林旭がエキストラとしてでているらしいが・・・もうひとつは石原がジムで練習している後ろにいるやはり練習生のボクサーはなんとなく小林旭っぽいのだが。

 

南田洋子をみて動揺する北原三枝。南田も訝しげに北原を見る・・。

 

三橋はふたりに「好きだとかなんだとかは勝利してから言え」という。

 

それをき肝に銘じて一年後・・北原はとうとう主役を射止め、コンサートは大盛況。

石原裕次郎は相手に自分の弱点を読まれるも逆転ノックアウトでフェザー級のチャンピオンとなる。

 

その後、前から北原の気持ちに気づいている三橋は北原に告白させない・・・しかし

それを部屋の外で聞いてしまった南田洋子石原裕次郎はきっぱりふたりを諦めるのだが、三橋は北原に「自分たちの住む世界は違うのだ」(大阪の宿 で佐野周二が言ったセリフのまんまだった 笑)と北原の愛は受け入れられないことをいう。

 

ハッと気づいて石原の元へ走る北原三枝

ひとりになった三橋にそっと寄り添う南田洋子・・・終わり・・みたいな物語。

 

結果オーライだが、そもそもこれでその後両名はうまくいくのか疑問(笑。

石原や北原の奮闘ぶりもあまりなく、モヤモヤする。

しかしひねくれ者の裕次郎、殴られる裕次郎はなかなかで三橋達也もかなりカッコよかった。

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このアングルがよい。三橋に殴られころぶ裕次郎

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主役の座を射止めた北原三枝の舞台

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北原三枝石原裕次郎 もうこの頃は付き合っていたのだろうか

裕次郎と騒ぐ服部千代子(峯品子)

 

服部千代子(峯品子)と石原裕次郎

 

人間魚雷出撃す   1956年 日活

監督 古川卓己 脚本 古川卓己

出演 森雅之 石原裕次郎 長門裕之 葉山良二 芦川いづみ 左幸子 西村晃

   安部徹 津川雅彦 浜村純 三島耕 内藤武敏 岡田真澄 

 

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人間魚雷、回天に搭乗する若い海の特攻隊員。温情主義?の艦長森雅之の苦悩、隊員たちの家族との別れ・・・などが描かれているが、なにせ潜水艦の中の出来事中心なので

兵隊になったことがない私にはなんだかいまいちだった。

この映画は元軍人、特に海軍の潜水艦に乗っていた人ならもっと感情移入できたのだろう。

先に二人が逝ってしまい、無線の故障で残された二人、裕次郎長門裕之

特に長門はお国のために死ぬことに必死なのだ。

 

家族や恋人との別れの場面は少しで、裕次郎の妹役のいづみちゃんが可哀そすぎた。

 

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両親を亡くし、兄が一時帰郷したときにここにいても良いか?ときくいづみちゃん

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回天にのる若い4人

 

南國土佐を後にして   1959年 日活

監督 斎藤武市 脚本 川内康範 斎藤武市

出演 小林旭 浅丘ルリ子 中原早苗 高野由美 二本柳寛 西村晃 南田洋子

   ペギー葉山 金子信雄

 

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南国の国が國になっているのに注目(笑。それだけ古い映画なのだ・・・。

 

渡り鳥シリーズが始まるひとつ前に作品。小林旭、1938年生まれで当時21才。ルリちゃん19才。ふたりともまだ幼い顔をしていると思う。

 

東京でダイスの目と呼ばれていた小林旭は博打と喧嘩?で捕まり刑務所へ・・・。

出所の日、賭博のボス?二本柳寛とその手下の西村晃が迎えに来るが、田舎へ帰るのだと突っぱねる。しかし、二本柳は「前科者はどこまでいっても前科者だからいずれまた帰ってくる」という。

 

収監中に慰問で訪れたペギー葉山の南国土佐を後にしてを聞いた小林旭は特攻で死んだ兄の見送りを思い出した。小林の故郷はまさに土佐で、兄の婚約者だった南田洋子が土佐の歌を泣きながら歌い兄を送り出したのだ。

 

土佐に帰るとその南田の妹で東京でモデルをしているという中原早苗に会う。彼女は今は東京で料亭を営んでいる南田の家に住んでおり、夏休みを利用して土佐に帰っていたのだ。

 

小林が家に帰ると母、高野由美が暖かく迎える。結婚を誓った小林の恋人、浅丘ルリ子は亡き父が博打で残した借金100万円のカタにそのヤクザ、内田良平の妻になることを無理強いさせられている。

 

小林はまずは就職するのだと面接に行く。履歴書には前科を隠して応募するが、会社で調べられて断られてしまう。そんな窮状を救ったのが中原早苗の兄だが、紹介した船舶会社も前科者だという密告の電話で就職はかなわない。邪魔したのはルリちゃんの相手のヤクザの組員だった。

仕方なく冲中士の仕事をしようとするとここは自分のシマだと地元の組員から殴られるが、ここで喧嘩をするとまた大ごとになると小林旭は耐えるのだ・・・ルリちゃんと海岸にいるとまたそのヤクザ連が現れて、指をつめてやると言い出す。そこへ東京からつけてきた二本柳、西村が現れ窮地を救う。彼らにとって小林の指をつめられたらもうダイスはふれない。それは困るのだ。しかし小林は指をつめられたほうが良かった・・と言うのだ。

土佐にいたらまた悪くなる・・と東京へ出る小林。車中、東京へ帰る中原に連れられ、東京の南田洋子の家に下宿することに。早速就職活動にいそしむが、やはり前科がばれどこも雇ってくれない。南田の紹介で証券会社に勤めることになり、喜ぶ小林。

そこの社長、金子信雄南田洋子から全てをきいてそれでも雇ってくれたのだ・・

数日経った。就職先にはまた西村晃がボスの言づけだと訪ねてくる。追い返す小林。

すると今度は社長に呼ばれ、見損なった、クビだと言われる。

小林が好きでモーションをかけていた中原早苗は相手にされないことに怒りを覚え、また自分の姉も小林に気があると思い、南田のヒモのようなことをしているという電話をかけたのだ。

 

意気消沈する小林の元に、土佐からでてきたルリちゃんが待っている・・。そこへ土佐から追いかけてきた内田良平とその手下が現れ、ルリ子が欲しいなら100万円用意しろという。

結局、小林は博打をすることになる。

 

中原早苗は、社長の金子信雄を誘っておもしろいところへ連れてってもらう。

賭博場だ・・・そしてそこには小林旭がいた。

 

金子信雄が100万円、200万円、結局300万円賭ける。元締めの二本柳も同じだけ賭ける・・。小林はそれだけダイスがうまいのだ。

 

そしてきっちり勝って、100万円を手に南田の料亭で待つヤクザに100万円を叩き返すのだ!

 

翌朝、小林は南田、浅丘に見送られ警視庁へ・・・晴れ晴れと笑う小林がいる。

で、終わりなのだが、なんで小林旭が自首するのかわからない。

賭博なら現行犯じゃないとダメだし・・・考えられるのは土佐のヤクザ一味をのしたことの暴力事件?だろうか・・・いまいち謎でした。

 

若いペギー葉山は初めて見ました。細かった(笑。

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刑務所で歌うペギー葉山

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顔がまだ幼い小林旭。なかなかハンサム

 

「十三号待避線」より その護送車を狙え 1960年 日活

監督 鈴木清順 脚本 関沢新一 原作 島田一男

出演 水島道太郎 渡辺美佐子 白木マリ 小沢昭一 芦田伸介 内田良平

   安部徹

 

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wikiより

 

護送車の囚人2人が護送中に射殺され、刑務官だった水島はその責めをおって6か月の休職処分となった。その中で生き残った囚人の小沢昭一は保釈金を恋人の白木マリに出させており、出所し、熱海にいる。

なぜ護送車が狙われたのか、その謎を解こうと水島は6か月の休職処分を幸いにひとり捜査に乗り出すのだが、警察では素人が手をだしてはいけないと言われる・・。

五郎の居場所を追って熱海へ行き、五郎が所属する組の組長へ会いに行くとそこには妙齢の女、渡辺美佐子がいた。入院している父、芦田伸介に代わって組の仕事をしているという。

 

この渡辺美佐子が最後まで怪しくて、水島の頭は混乱する。

そして「アキバのだんな」という男が謎の男として裏で女を売り飛ばす組織の長として登場するのだが、それはいったい誰なのか・・・も最後までわからない

 

アキバのだんなとはいったい誰なのか?果たして渡辺美佐子は敵なのか味方なのか!

けっこうハラハラドキドキ。

昭和35年前後の新宿がでてきます。

 

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新宿(多分南口?

ガソリンのタンクを積んだトラック(丸善石油)に手足を縛られて乗せられ、ガソリンをこぼしながらゆっくり進むトラック・・・水島と渡辺美佐子がのっている・・。

安部徹がこぼしたガソリンに火をつけるとその火がトラックのあとから燃えはじめる・・脱出しないと引火してトラックも爆発してしまう!!!

水島道太郎がゲーリークーパーのようにカッコよかった(笑。

 

 

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果たして渡辺美佐子は敵か?味方か?