日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

君恋し   1962年 日活

監督 森永健次郎 脚本 池みちる

出演 小高雄二 清水まゆみ 高野由美 清水将夫 東恵美子 フランク永井

 

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62分の映画だというが、なんだか長かった。ということは話の筋が読めて飽きていたのだと思う。

 

グライダー事故で怪我をし入院した小高雄二は回復し、東京へ帰った。小高の面倒をみた看護婦の清水まゆみは彼を追いかけて?銀座でバーをやっている伯のの元から就職先を探すがなかなかみつからない。そんなある日、小高の家を訪ねると小高は婚約者のところへ行ったと母、高野由美から告げられる。

婚約者がいるのを知らなかった清水まゆみ。彼女は伯母、東恵美子のバーを手伝うことにする。この東恵美子という人は警視庁シリーズで電話交換手役ででてきた真面目そうな女優さんだったが、この映画ではパトロンがいるバーのママ。そのパトロンがそのバーを売るというので彼女は店の5周年記念パーティーを最後に店のママを辞めることになる。

小高のフィアンセの父、清水将夫はある事件で小高の父の自殺によって自分は罪を免れ、現在があるという人で父亡きあとの小宮と母、高野由美をなにかと面倒をみてきたのだが、小宮は居心地の悪さを感じている。フィアンセは身体が弱いが小宮との結婚を待ち望んでいるのだが、小宮の心は清水まゆみの登場でだんだん離れていくのだ。

 

銀座のバーには物分かりの良い若い男が客としてくる。なにかと清水まゆみに親切にし、結婚を申し込む。小高とのことに悩んでいた清水はその若い男に誘われ宿屋へ行くのだが、その男は結婚をエサに人身売買?をするような悪い男で間一髪、宿屋へ踏み込んだ刑事によって逮捕される。

 

二人の愛を確かめ合うように小高は清水の借りたアパートへ。清水将夫の娘との結婚解消を言って彼は清水の会社も辞める。

姿を消した息子を追って高野由美がアパートへ迎えに行き、息子を連れて行くのだが

なんとフィアンセは事故か故意かわからないが自動車事故で死んでしまう。

 

清水まゆみは死んだ人にはかなわないと小高に別れを切り出すが、小高は永代橋で待っているという伝言を残す。

小高の待つ永代橋。清水はタクシーをとめ、小高を見つめるがやはり彼の心から死んだフィアンセのことは消えることはないだろうとそのまま田舎へ帰って行くのだ。

 

みたいな話。

 

フランク永井のヒット曲を映画にしたのだがフランク永井は流しの二人組の役。

ところどころ登場し、もちろん歌も歌うので歌謡映画系だが登場の仕方がさりげなくておもしろい。「西銀座駅前」系。

 

清水まゆみと小高雄二は後に結婚するがやはり映画で疑似恋愛をしていると本当に好きになってしまうのだろうか。(いつ結婚したのかわからない)

 

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Yahoo!映画より

 

 

黄金獣  1950年 新東宝

監督 志村俊夫 脚本 笠原良三

出演 堀雄二 久我美子 月丘千秋 千秋実 田崎潤 高田稔 清川玉枝

   浦辺粂子 伊藤雄之助 

 

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衛星劇場より

戦後5年で封切られたサスペンスアクション映画。

堀雄二は若かったが、1948年より細くなく(笑、すでに結婚?していたのだろうか、ちょっと太目になっていた。

 

新橋で歯科医をしている堀雄二はある日曜日の朝歯を見てくれとたたき起こされるが

日曜だからとその男を断る。

技巧室へ行くと知らない女が横になっており、声をかけるも彼女は死んでいた。

 

警視庁、捜査第一課の課長?高田稔に電話をするがあいにく明日の午後までいないという。ここで変なのはなんで警察へ普通に電話しないの?ということだけれど、昭和25年って警察は110番がなかった?わからない。

高田稔がいないと知り電話を切る堀雄二の元へ婚約者の久我美子が訪ねてくる。

彼らは明後日結婚式をするのだ。

 

久我を外へ誘い、クラシック音楽を聞きにいくが堀はあの女のことを考える。

すると昨夜、仕事終わりで駅へ行くと学校の同級生と偶然会い、そのまま銀座を数件はしごし、すっかり酔っぱらった堀は土橋で倒れそうになっている女を介抱して自分の医院へ連れていき、そのまま寝てしまったことを思い出す。

そんなことを知らない久我美子だが堀は彼女に実は医院に知らない女の死体があるという。久我は堀を信じ、ふたりでその女の素性を探す・・・

 

ここで久我美子の同級生だった美人の女優さんが月丘千秋だった。

彼女は夫に死なれ、赤ちゃんを抱えて踊り子をしているという設定だが

きわどい描写はない。やはり昭和25年だ(笑。

 

銀座を根城にしているギャング?不良一味に若くやはりまだ細い田崎潤がいた。

 

ホーム建設中?の新橋駅を上空から撮影している?

有楽町、新橋界隈は暁の追跡ででてきたような工事中?みたいない箇所もあり、

また女不良一味のファッションがいかにも終戦後っていう感じだった。

話としてはちょっと飽きるが一番の悪だと目された小杉勇千秋実と共にビルから転落してしまうところはビックリ。

 

 

警視庁物語 顔のない女 その2 1959年 東映

監督 村山新治 脚本 長谷川公之

出演 松本克平 神田隆 堀雄二 南廣 山本麟一 花沢徳衛 佐原広二 

   須藤健 小宮光江 潮健児 星美智子 谷本小夜子 佐久間良子 今井健二

   小林寛 沢村貞子 浦里はるみ

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この顔のない女と魔の赤電話は東映のDVDには含まれていない。魔の赤電話はフィルムの破損?が多いらしいが、顔のない女は東映チャンネルで放映した。

見るのも2度目なので結構俳優さんの名前が浮かぶようになった。

 

上のジャケットは堀雄二と星美智子で、この女優さん月丘夢路と誰かをを小さくしてミックスしたような顔をしている。

バラバラ死体の胴体部分が河川敷で野球をしていた少年に発見され、その後両足が発見。それがあの4本エントツが見える河川敷だから荒川だ。

その後、新荒川大橋がでてくる。なんと鉄のアーチがある橋だ。荒川の橋の袂にあった交番付近も映る。なんだか懐かしい。

そして新荒川大橋から下流をみるとまだ岩渕青水門はないが赤水門はちょうどすべての門が閉じられていたようだ。

 

沢村貞子は闇ドル買いをしていた男の妻だがそっけない素振りの演技は非常にうまかった。

 

被害者の勤めていたキャバレー?の同僚で登場したのが浦里はるみ。彼女なんだか雰囲気が逢初夢子系だ。

 

今井健二というと時代劇の悪代官とかしか思い浮かばなかったが若い頃はこの映画では大学生、あるいは刑事役(大阪の)も演じていた。

 

佐久間良子はニューフェースで選ばれてすぐらしいがなんだか別格扱いでクレジットの名前も最初にでてくる。だが、出演はほんのちょっとで乗馬クラブを訪ねた刑事に2,3言の会話をするというもの。同時期に入社した山口洋子とは扱いが全く違う。

ところで佐久間良子は水着審査がイヤで水着にならなかったので最初は落とされたがやはりその美しさで選ばれたときいたことがある。1

この物語、最後まで犯人がでてこない。疑いのある人物はでてくるのだが、かなり現実にそった脚本だと思う。

この物語の犯人は星美智子のオトコ潮健児だが、彼は脇役で活躍したとある。なんと本まで出していたがWIKIだとこの物語が最初の出演作らしい。

 

またエロ写真を売る男で小林寛という俳優さんはこのシリーズでちょくちょく出てくる顔だが詳しいことはわからなかった。

 

堀雄二の若い頃の映画をもっと見たい。明日は衛星劇場で「黄金獣」という1950年、堀雄二28才の時の映画が放映されるので楽しみだ。

 

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顔のない女より 取り調べを受ける今井健二

 

 

 

 

 

墨田川に架かる橋を歩く  その9(だったと思う)

土地勘もなく一番行きにくいと思っていた橋3本。暑さも収まった先週木曜日(9月16日)訪問。

まず渡る順を事前に考える。上流の千住大橋は駅から近くまずここから出発することにした。千住汐入大橋も駅から近そうだ。難所(笑 は水神大橋。どこからみても駅はそれほど近くない。

グーグルマップでまず千住大橋を渡って次に水神大橋まで歩き、千住汐入大橋を渡り返して帰途につくことにした。

 

日暮里から京成本線千住大橋駅へ。JR日暮里駅ホームの階段は常磐線と京成線へ2種類あるのだがなんだかよくわからないまま常磐線方面の階段を上ってしまった。

階段には京成線は反対の階段とかなんとか書いてあったのだが気づいた時には人の流れに逆らうわけにもいかずそのまま常磐線のホーム経由で京成線へまた階段を上るという苦行(笑 になった。

 

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足立市場

到着するまで私は国道4号線に橋が2本かかっていることを知らなかったので足立市場へ4号線を渡っていた時に右手に大橋と書かれたアーチが見えてそこが千住大橋だと気づき4号線を渡らずに右へ。

 

交番を通り過ぎると「奥の細道」と彫られた石柱。

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千住大橋って左も右も車両がひっきりなしに走っている。

 

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千住大橋

 

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千住大橋

荒川区側へ渡り切る

 

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荒川区側からみた千住大橋

橋に並走して右手にあるのが水道専用橋である千住水管橋だとある。

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千住水管橋

荒川区へ入って水神大橋を目指す。近道をしようと昔のカミソリ堤防の道を歩くと常磐線の橋が見えた。

 

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常磐線

その橋の下をくぐると緑地公園のようなものがあるが工事中で入れなかった。

右手は日比谷線?の車両基地

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車両基地

そこを抜けると広大な敷地にたくさんのアパートやらマンションが広がっている。

そこを水神大橋目指して歩くと都立汐入公園というこれまた広大な公園が。

若い頃、こんなようなマンション群、公園があるようなところに住みたいと思ったこともあるが今は住みたくない(笑。これだけたくさんの人が住んでいるということは朝の通勤時間は凄い人になるし、駅まで??な距離だからバス(あるのか?)も混みこみ、

買い物や医者に行くのも(スーパーや医者は敷地数件?にあるけれど)それでも不便だと感じる。見た目は緑も多く歩道も広く、整然としているけれど。

(コロナ当初は大変だったと思いますよ。買い物するのでも)

そして災害時。いくら広大な公園があるといってもとにかくあのビル群に住んでいる人全て避難してそこへとどまることができるとは考えられない。

 

多少ゴミゴミしていても商店、医院、スーパー、乱立している町が便利だと思う。

 

そんなこと考えながら20数分。水神大橋へ到着。スカイツリーを望む

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神大橋 からスカイツリー

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右手遠くに白髭橋が見える。

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神大

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神大橋全景

墨田区側から橋をくぐってまた引き返そうと思ったがくぐれそうもなく、渡り切ったところにも横断歩道がなかったのでまた引き返し汐入公園の緑地を歩いて千住汐入大橋へ

 

途中 荒川から隅田水門を通って墨田川へ通じる旧綾瀬川に架かる橋が見えた。

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綾瀬川に架かる橋(名前わからず)

千住汐入大橋に到着

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千住汐入大橋

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千住汐入大橋とスカイツリー

渡り切ったところにcocosがあって丁度12時までだったので久々に外食。

ワクチンの抗体は時間が経つごとに低下すると言われているので変な話、外食したりするのは今!だと思ったので(笑。

丁度ランチメニューに家では食べられない「メンチカツ」を注文。メンチカツってつなぎが多くてもデミグラスソースでおいしく食べられる(と思う)。

私はcocosというところは初めて入ったファミレスだがなかなかよかった。

先日、ジョナサンに久々に行ったら注文するのがタブレット端末になっていたのに驚いたくらい外食はしないのです。コロナ関係なく。ただジョナサンは値段が高く、その割に美味しくなかった。(注文したものが悪かったのか?)

それから席も記憶では案内してくれたのがどちらのレストランも好きな席どうぞと言われ、特にcocosでは4人掛けの席が多くてなんだか一人で座るのが悪い気がしました。

ただどちらもまだ12時前だったのでまぁ良かったけれど食べている最中に12時を回ると結構お客さんが来てました。それでも好きな席を選ばせるのか謎です。

 

千住汐入大橋から京成関屋駅は近く、そしてその裏?には伊勢崎線の牛田という駅もあります。なんだか昔の香りのする関屋から日暮里へでて帰途。

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京成関屋ホームから

これで残すのは岩渕の青水門だけとなりました。








 

警視庁物語 遺留品なし  1959年(9月) 東映 その2

監督 村山新治 脚本 長谷川公之

出演 堀雄二 松本克平 神田隆 南廣 花沢徳衛 須藤健 佐原広二 山本麟一

   星美智子 長谷部健 殿山泰司 杉山徳子 東恵美子 谷本小夜子 八名信夫

   木村功

 

電話交換手の女性がアパートで殺されていた。刑事は遺留品を探すがなかなか見つからない・・・。

 

30歳前後の女性の結婚願望をうまく利用した犯罪。

 

ところでその女性の同僚の谷本小夜子という女優さん、同じシリーズの七人の追跡者では食堂の女の子を演じている。なんとなくとぼけた味が光る人で脇役なんだけれど今回もお喋りで人のよい、そしてあまり頭のよくなさそうな女性をうまく演じている。

 

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谷本小夜子 1935年生

 

さらに、刑事がアパートから靴をもって裸足で立っていたという寿司屋の出前持ちの証言とその男を乗せたという女性タクシードライバーの証言でその男を連行するが

なんと彼はアパートに住むある男性の2号?妻?星美智子の若いツバメであったことが判明。なぜそんな姿でアパートからでてきたのかというと突然アパートに彼女のスポンサー?夫?がやってきたからだそうでその若い男は八名信夫だった(笑。

若い男の役だったので八名信夫も若かった。

 

星美智子という女優さんは1927年生まれでなんと存命中

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星美智子

 

 

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星美智子 年齢を重ねた

殺された女性が今でいう婚活をしていたらしいというので結婚相談所をあたる刑事。

そのうちの一軒の主人が殿山泰司だが名簿のプロフィールを読む刑事に「うちはちゃんとしている」と豪語する。ところが売春?を目的としているのではないか・・・と思わせる名簿を刑事はみつけるのだ。そういえば芦川いづみの結婚相談をいう映画も結婚相談所なのに売春組織でもあったりしたから当時はそういうところも本当にあったのだと思った。

 

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東映チャンネルより



警視庁物語 108号車 1959年(6月)東映

監督 村山新治・若林英二郎 脚本 長谷川公之

出演 堀雄二 神田隆 南廣 松本克平 花沢徳衛 山本麟一 須藤健 関山耕二

   東野英治郎 佐原広二 石島房太郎 曾根晴美 

 

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今回は犯人役が多い関山浩二が巡査役ででている。

 

警視108号車で早朝パトロールしている関山耕二ら2名の巡査はホロ付きの小型トラックが道に止まっているのを不審に思い、ひとりの巡査が職務質問へ。トラックにはふたりの男が寝ていたが起こした瞬間に逃走を図る。慌ててトラックのドアにしがみつく巡査を撃つ。運転台にいたもうひとりの巡査、関山耕二。倒れている同僚を病院へ運ぶが彼は殉職。

ここで凄いのは刑事に連絡するためにお巡りさんが一軒一軒の家を回って知らせるという場面。朝早くなので神田隆も堀雄二も寝ぼけ眼で応対する。また独身の刑事は寮にいる。

今回から若手刑事が南廣になった。

 

殉職した巡査のことも刑事との会話でわかる。奥さんと生まれたばかりの女の赤ちゃんがいるという。

 

逃げたトラックのナンバーを手掛かりに捜査を進めていくと、そのトラックの持ち主は電気商だとわかったのだが、底の主人、石島房太郎は新しいトラックを買ったので車やの紹介で男に売却したという。その車やに行くと主人の東野英治郎が新聞広告を出すとやってきた男の名刺をだす。しかし、名義変更の手つづきもしないままなので連絡すると電話番号は偽だったという。

 

てがかりを求めて刑事はそのトラックが起こしたかもしれない事故や違反の履歴を書類をたぐって探そうとするのだが・・・

もうね、全てが紙で処理されているから記録の照会もたいへんです((;'∀')

 

刑事たちの地道な捜査により電気商へ名義変更のための印鑑証明やハンコをもらいに来た若い男、曽根晴美を警察へ連れていくがかれは喋らない。

この物語、容疑者はだんまりを決め込み、山本麟一刑事が「黙秘権か!」という場面が多いような気がする(笑。

 

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アマゾンより

 

警視庁物語 魔の伝言板 1958年(6月)東映

監督 村山新治 脚本 長谷川公之

出演 堀雄二 神田隆 三井弘次 花沢徳衛 大村文武 奈良あけみ 山本麟一

   石島房太郎 佐原広二 織本順吉 田中春男 外野村晋 滝謙太郎 

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アマゾンより

タクシー強盗の話だが主犯が最後までわからないのがハラハラドキドキ。

 

神田で深夜タクシーに乗った三人組だが運転手を絞殺し売上金を奪う手口ですでに5軒の事件が発生している。そのうち、一人だけ生き残った運転手がいるのだ。

 

5人目の時に三人組の二人が捕まる。ひとりは元タクシー運転手で一度田舎へ帰ったが

食べていかれないのでまた東京へでてきて下谷の職安で二人組から声をかけられた男。そしてもう一人が織本順吉(若い)。

ダンマリを決め込む織本順吉と取り調べをする山本麟一の演出がなかなかだった。

 

舞台は上野近辺で、上野駅伝言板を使って連絡をする強盗犯。上野駅は綺麗にはなったがあまり変わらない感じがするのはなぜだろう(笑。

 

容疑者のひとりを突き止め後を追うとそこはビンゴゲーム屋だった。

女性の司会?アナウンスが昔っぽくて味がある。

 

そこへ現れるのが三井弘次。こういう悪役ははまり役。

 

容疑者の一人として田中春男も登場する。

 

タクシーにつけまつげを落とした踊り子役の奈良あけみという人のことはわからないが

日劇ミュージックホール、成人映画で同じ名前の人がヒットするのだが・・

この物語でもシャワー?を浴びているところへ若い刑事、大村文武が尋ねていき、バスタロる一枚で応対するという役だが綺麗な女優さんだ。

 

また田中春男の情婦を演じた光岡早苗という女優さんは「恋文」にも出演したらしいがその後やはり成人映画へ転向し、後に東中野でバーを経営したが消息は不明であるとwikiにある。