日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

東京の合唱  1931年 松竹蒲田

監督 小津安二郎 脚本 野田高梧 

出演 岡田時彦 八雲恵美子 斎藤達雄 菅原秀雄 高峰秀子 飯田蝶子

   坂本武

 

一本気な岡田時彦は同僚、坂本武の解雇に抗議し、勤める生命保険会社の社長と喧嘩したあげく、彼もクビになって失業。

家には 妻、八雲恵美子、長男 菅原秀雄、長女 高峰秀子(可愛い)、赤ちゃん(性別不明)の5人家族。子供からは自転車をねだられたり、デコちゃんが食あたり(疫痢?)で入院費がかかったり・・・。なかなか職がみつからない。

ある日、職安の前で学生時代の恩師、斎藤達雄に会う。彼は退職後、カロリー軒(名前がいい 笑)というレストランを経営しているが、手伝ってくれないか?と持ち掛けられる。そして再就職先も考えてくれるという・・・。

迷った岡田が承諾すると、その仕事はレストランのちらし配りで、町中を(丸の内あたりか?)斉藤お手製ののぼりを担いで斎藤のチラシ配りの後を歩く・・・というものだった。

そんな姿を妻と子供達にみられ、妻からはそんなことはやめてください・・雲行きが怪しくなるのだが・・・子供たちと遊ぶうちに妻もそのレストランを手伝いたいと言い出し、斎藤を囲んで同窓会を開くことになる。家族総出でレストランを手伝う岡田一家。

 

そして斎藤から仙台?の英語の教師の職の手紙を渡された岡田と妻。

いつか東京へ帰ってこれます・・・と東京を離れる決心をするのであった・・・

みたいな話だが、無声映画だし、とにかく長い(笑。90分くらいあって、冒頭は岡田の大学時代、運動場での整列風景から始まる。そこでいろいろギャグがあるのだが、

はっきり言っておもしろくない(笑。

最初みた時、なんの場面だかよくわからなかった。教師は若き斎藤達雄。後に老人姿で岡田と再会するのだ。そのための付せんだったのね(笑。

 

八雲恵美子は美しい。

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都電に乗っていると子供たちがパパだ!という。不信な顔の八雲恵美子

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同僚、坂本武をかばってクビになる岡田時彦

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美男 岡田、美女 八雲の子供役にぴったりな菅原秀雄、高峰秀子

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カロリー軒を手伝う、母、子供達、そして斎藤達雄の妻 飯田蝶子

 

ところで昭和6年?くらいの映画だけれどとにかく何もない、車も走っていない住宅地?の一本道がすごい

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斎藤達雄と会う町中。車が走っていない。

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整然とした街並み。