日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

美貌の都   1957年 東宝 

監督 松林宗恵 脚本 井出俊郎

出演 司葉子 宝田明 木村功 小林桂樹 淡路恵子 清川虹子 浪花千栄子

   上田吉二郎 斎藤達雄 万代峰子 扇千景  初音礼子 環三千世

 

なんと、あの扇千景がちょっと登場する。なんだか議長席で偉そうな顔してるおばさん・・・昔、テレビのコマーシャル、「私でも写せます うっふん♪」な人。あんなに可愛い顔した美人だけれど、政治家になったらどうよ?しかもなんかやったの?あの人。そしてその後釜が山東昭子(爆笑)どいつもこいつも芸能界ではちょい役で○○党の比例代表でなーんにもしないのに食っているおばさんだ。ほんと腹が立つ。

 

さて・・・笑、

まんまるのうなぎって知っますか?今日のお昼はまんまるの上うなぎ弁当でした。

まんまるは新橋にあります。5月いっぱいまで上うなぎ弁当は2000円です。お昼は11時から開店ですが、限定何食かしらないけれど1200円のうな丼目当てに行列ができるお店です。うなぎは出来立てをすぐ食べるのがよい♪うなぎ弁当を買うといつも走って帰るのです。

食べる前に写真を撮ろうと思っていたら、すっかり忘れて食べちゃいました。

 

さて、美貌の都。

 

大阪の町工場で働く司葉子には同じ工場の恋人、宝田明がいる。彼女は美しいので

その町工場の社長の息子からも贔屓にされてプレゼントをもらったりするが、司は迷惑と感じている。

庄内駅で働く小林桂樹宝田明の田舎の学校の先輩で、宝田が大阪に出て来たのも小林桂樹を頼ったのだ。

 

ある日、就業中の司の目の具合が悪くなった。社長の息子は自分が医者に連れていくというのだが、丁度その工場を下請けと使っている神戸では名の知れた企業の社長の息子、木村功が居合わせ、司葉子の美貌をみて自分が車で眼医者へ連れていくと言い出す。お金の工面ができず、支払を待ってもらった町工場の社長、上田吉二郎はこれ幸いと木村功の申し出を受け、司を任すのだ。面白くないのは上田吉二郎の息子だがそんな様子をみて恋人の宝田明はよかった・・・というような笑いを浮かべる。

 

連れて行った眼医者は木村功の叔父さんの病院で斎藤達雄が叔父さんとして登場。

眼医者からの帰り、素敵なレストランへ連れて行かれた司はおどおどしてしまうが、

木村の紳士的な態度に安心する。木村は仕事が休めるように工場へ電話をかけ、あんな工場はあなたにふさわしくないからと仕事を紹介してくれるというのだ。

そして彼女に真っ白な手袋をプレゼント。司の手袋は恋人の宝田からもらったものだが、すっかり古びて指先に穴があいている。

そして芦屋の自宅でやるパーティーに誘われた司。恋人も連れてきたらよいという。

レストランの帰り、司にドレスを作ってあげる木村・・・。

 

木村が買ってくれたサングラスをかけ、自分の貧しい長屋へ帰ると、なんだか様子が変わったと内職をしている母親の清川虹子は心配するのだが。

 

恋人の宝田を誘ってパーティーに行くことにした司だが、宝田は乗り気ではない。

自分とはたいそう身分の違う男の家・・・行かないと愚痴をこぼす宝田に先輩の小林桂樹は、じゃぁ、司を一人で行かせていいの?心配じゃないのか?と言われてしまう。

 

パーティーにはお金持ちの子息たちが集まっている。居心地の悪い宝田だが、長身でハンサムなので木村の腹違いの妹から踊ってくれとせがまれたりする。一方司も美人なので目立ち、男性たちから注目の的だ。

司から木村に宝田を紹介すると、木村はあなたの就職先も考えてあげましょうか?と言われ、思わず頭を下げてしまう宝田。

 

パーティーからの帰り道、楽しそうな司とむっつり押し黙る宝田の対比がよい。

 

木村から紹介されたのは琵琶湖畔にあるホテル内の売り場だ。大阪からは通えないので司はホテルの寮へ入る(多分)。その頃にはすっかり木村の財力に惹かれている司だ。

しばらくして宝田が訪ねてきた。突然の来訪を喜ばない司がそこにいた。

宝田は工場の社長の息子と喧嘩をして自分から辞めてしまったのだ。司の態度からどうもおかしな感じに思った宝田。ふたりは喧嘩してしまう。司は午後から木村に誘われていた。

その後、木村と車で琵琶湖畔の船に乗るところを見てしまった宝田はその夜、大阪の町でよっぱらい、チンピラに殴れている。そこへ宝田の顔を知っているズベ公の環三千世が通りがかり、宝田は町のチンピラとなる。

 

一方司は木村と結婚するという約束でホテルに勤めながら木村から生活費をもらうような生活になり、着ているものもグンと良くなっていく。ある日大阪のデパートで

小林桂樹が居酒屋の浪花千栄子の姪だという淡路恵子の買い物に付き合っていると司葉子と出くわす。すっかり高級な暮らしが身についた司をみて、小林はやっぱり宝田の負けだ・・・と思うのだ。

 

 司が妊娠した。結婚の約束をしているから木村も喜んでくれるだろうと報告すると、木村はオロしてくれ・・と苦い顔。それでも結婚してくれるならと司は堕胎する。実家で静養する司を見舞いにもこない木村に母は来てくれてもいいのにと言うと、司はこんなところに来てもらいたくないからと貧乏暮らしの実家を恥ずかしがる。「お前が生まれた家がそんなに恥ずかしいのか」と怒る母だが、司は黙ってしまう。

 

木村功は自分の母が亡き後後妻としてきた元芸者の義母にはやく許婚と結婚してくれと言われる。木村功の許婚が扇千景で、彼女のいいところの令嬢だが、木村も扇もお互い干渉せず、勝手に好きな相手と付き合っている。そこへ神戸のバーから手紙が届く。

淡路恵子は元々木村功の家のお手伝いだった。木村功と付き合うようになったが、木村の母が結婚を許してもらえなかった。それでも淡路は木村を信じていた。彼の子もおろした・・・しかし木村とは結婚できず、そのあと4,5年を東京で過ごし、そして帰ってきたのが大阪の伯母のところだ。宝田の恋人だった司葉子が自分と同じ目に合うのだ・・・と前から気づいた淡路恵子は大阪から神戸のバーへ移り、木村を呼び出す。

木村も淡路恵子を忘れずにいた。そして京都の料理屋で淡島と木村は密会することになるが・・・その前に淡島は木村の正体を司に言いに琵琶湖まで行くのだ。信じようとしない司を連れて京都の約束した料亭へ行くと、木村がいそいそと現れる。

 

このところ司の電話にも出ない木村なのだ。それもこれも淡路が自分と付き合いたいのなら他の女とは手を切って欲しいと言ったからなのだ。

 

司葉子をみて一瞬びっくりする木村だが、司に「慰謝料なら払うから後で会社に来てくれ」と言い放つ。淡路が、これがこの男の正体だと言い、いたたまれなくなった司は料亭を飛び出し、雨の京都の町をふらふら歩く。

 

一方宝田はズベ公の環三千世と同棲しているが、司とよく似た女サリー(司葉子二役)

を連れてアパートへ帰り、浮気を疑って待っていた環とサリーがつかみ合いの喧嘩になったりするが、淡路から過去のことや、木村功との関係を聞いた小林桂樹は司の今の状態を宝田に言いに行き、どうしようか迷う宝田をズベ公環三千世はあんたはここにいる人ではない・・とアパートを出るようにいうのだ。

 

帰らない司葉子を心配して小林桂樹淡路恵子は司の実家で待つ。外に立っていた司を優しく家へいれる小林桂樹だが、母、清川虹子は「お前は自分がやったことで宝田の人生も壊したのだ」と責められる。飛び出す司・・そこへ電車がくるがすんでのところで小林桂樹に止められる。。電車が通過して遮断機が上がるとその先に宝田の姿が見える・・・。

 

木村功のおんなたらしブリが凄かった。とにかくあーゆーやり方なら女性はいちころだろうな・・・。絶対にしつこくないのよ(笑。パーティーに誘って、しかも恋人も連れてこいと言ったり、素敵なレストランへ連れて行ってもその後は期待してない(そぶり)、そして女性が自分に魅力を感じてきたのを察知するのも長けている。

 

途中まではだんだん司が変わっていく様子とか、木村との結婚を夢見て幸せいっぱいな様子とか、それに対して宝田の嫉妬、木村に対しての嫉妬、だけれど何もできない自分・・・みたいな。

ただ、やっぱり司と宝田はまた結ばれるの??はちょっと現実的ではない。

まぁ宝田は宝田の生活があってそのズベ公ともうまくいっていたのだし、木村の子を宿し、堕胎した自分よりお金のある木村に酔った女・・・許せる?(笑。

 

ふたりはそのまま結ばれず、司は司の道をゆく・・・みたいな結末ならもっと納得したのだ。それにしても、小林桂樹淡路恵子はどうなのだ?この二人が結ばれたほうがよいのだが。

だんだん木村に惹かれる司葉子

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210525134418j:plain

司葉子木村功

木村功司葉子が一緒に船に乗るところを目撃する宝田明

 

f:id:nihoneiga1920-1960:20210525134509j:plain

宝田明

 

大阪のデパートで高級そうな洋服を着た司葉子と出くわしお汁粉屋に行く三人。

司は3人分のお汁粉代をなんなく払う。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210525134611j:plain

淡路恵子(左奥)小林桂樹司葉子

 

 

画像がよくなくてちょっと見にくかったけれど、文句は言えません。

 

これが偉くなっちゃったおばさんのチョイ役。木村功の許婚役。

f:id:nihoneiga1920-1960:20210525135002j:plain

扇千景