日本映画1920-1960年代の備忘録

1920年代の無声映画から1960年代前半の日本映画

女の水鏡  1951年 松竹

監督 原研吉 脚本 斎藤良輔 鈴木兵吾 原作 舟橋聖一

出演 高峰秀子 佐分利信 佐野周二 津島恵子 柳永二郎 増田順二 東山千栄子

 

高峰秀子佐野周二

デコちゃんがフリーとなり、結婚予定だった?某映画会社重役がデコちゃんの後援会のお金を使い込み、さらに別な女性の存在で別れた前後?最中?に撮られたと思われる作品。義母や親族に稼いだお金を湯水のように使われ疲れ切っていたデコちゃん!

その後、公開された日本で初のカラー作品「カルメン故郷へ帰る」のあと、パリへ逃避行するんですよね。

 

東西電工の皆本社長(柳永二郎)は収賄で検察から追及を受けることが事前にわかる。

秘書の一森(佐野周二)に命じて担当の真鍋検事(佐分利信)を篭絡しようと一席もうける。女を使えばうまくいくと、元社員で一森の恋人である紀み子(津島恵子)を呼ぶように命令する。一森は動揺するが、皆本は一森には娘の苗子(高峰秀子)と結婚させてやるというのだ。ここで、一森、不承不承でも納得し、紀み子にそのことは伝えずに席で真鍋検事と同席。ところが、その当日、一森から一晩真鍋と過ごせと言われあまりのショックに拒否して帰ってしまう。

しかし、紀み子の父がガンとわかり、治療費欲しさに一森に真鍋の相手になってもよいと言う・・・。

 

皆本の娘、苗子(高峰秀子)は父が大好きで、父の窮状を知り、自分が真鍋検事を篭絡するという。もちろん反対する父だが苗子は真鍋を追って付きまとうも真鍋は相手にしない。

 

一方、皆本の家には後妻がいるが、皆本は妾の菊枝(市川春代)の家へ入り浸り。苗子も後妻より菊枝の味方なのだが、元芸者だった菊枝に結婚しようと昔、客だった男、望月(細川俊夫)が言い寄ってくる。そういわれると二号より妻になりたいと思う菊枝。

結局、皆本が警察で取り調べと受け、家を留守にしている間に望月と京都へ逃げていく。

その後、強引に会いに行っていた苗子と真鍋はなんとなく惹かれあう。だが仕事と私生活を一緒にすることはできない、社長のことを目こぼしはできないという真鍋。苗子も彼の気持ちはわかるのだ。

取り調べから帰った父は菊枝が望月と逃げたことが置手紙でわかる。

苗子は真鍋とのことを父に言いたいが、裁判で3年の求刑を言い渡された父は、真鍋とは敵だ、絶対に戦ってやると言い出され、何も言えなくなる。

 

望月と京都で暮らす菊枝だが遊び人の望月は帰ってこなくなった。アパートの家賃も払えず困窮。そして菊枝は病に倒れ、知らせを受けて駆け付けた苗子に父を大切にしてくれと言い残し亡くなってしまう。お骨をもって帰った苗子。そして真鍋との交際をいうと父は怒って苗子を勘当する。

紀み子は父が亡くなってしまい、父の弟子で福島からきたという露木(増田順二)と福島へ引っ越すことになった。結婚の約束などしてはいないが、露木は勝手に一森のアパートへ行き、紀み子を妻にして福島に引っ越すという。紀み子を真鍋の慰みものにしようとした一森は良心の呵責から何も言えないが露木の態度におもわず暴力をふるってしまう。一森は紀み子に福島へ発つ前にせめて謝ろうと雨の中引っ越し荷物をまとめた紀み子の家へいくと露木が紀み子に襲い掛かっている。さらにぶん殴る一森(’笑。彼は紀み子にすまいないことしたと謝り、出て行くがそれを追い駆ける紀み子。

真鍋の家に行った苗子に真鍋は「押しかけ女房だ」といわれてしまう。そこへ父から電話があり、控訴はせずに刑に服すと言われ、苗子は家へ帰ることに。真鍋に送られて外にでると雨上がりで水たまりができている。苗子はその水たまりを鏡のようにして自分の顔をみる。そして真鍋に「今度会う時は押しかけ女房ではないわ」という苗子。

 

水鏡とはなんぞや?が最後の最後でわかりました(;^_^A。

ストーリーがやはり私には古臭く、イマイチ。

デコちゃん、顔が細くなって細い眉のせいかきつい顔をしています。恋人のことや義母のことでストレスマックスだったのでは?

彼女は後に「親類なんて言葉をきくと、裸足で逃げ出したくなる」といったことを書き残しました。文才ありますね。

 

松竹より

 

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